TKWO第154回定期演奏会 東響正指揮者・原田慶太楼氏と初共演

この日の指揮者は、原田慶太楼氏(東京交響楽団正指揮者)。今回がTKWOと初めての共演となる

東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)の「第154回定期演奏会」が6月5日、東京・豊島区の東京芸術劇場で開催された。新型コロナウイルスの感染予防対策が取られた中、約800人が来場した。

指揮は、今回がTKWOと初共演となる東京交響楽団正指揮者の原田慶太楼氏が務めた。原田氏は当初はサクソフォン奏者を目指していたが、米国の芸術高校吹奏楽部に入部した際、顧問のフレデリック・フェネル氏(TKWOの桂冠指揮者)に出会い、指揮者を目指すようになり、同氏から指導を受けた。

今回のプログラムは、原田氏とTKWOにゆかりのあるフェネル氏が愛した作品で構成された。

コンサート前半は「フローレンティナー・マーチ」(J・フチーク作曲/M・L・レイク編曲/F・フェネル校訂)で始まり、伊藤康英作曲の「吹奏楽のための抒情的『祭』」、J・デ・メイ作曲の「交響曲第1番『指輪物語』より第I楽章・第Ⅲ楽章」が披露された。

後半は「ブルー・シェイズ」(F・ティケリ作曲)、「古いアメリカ舞曲による組曲」(R・R・ベネット作曲)、「ウェディング・ダンス」(J・プレス作曲/H・ジョンストン編曲/F・フェネル校訂)、「美しきドゥーン川の堤よ土手よ」(P・グレインジャー作曲)を演奏。さらにH・フィルモアの作曲で、フェネル氏が校訂を手がけた「行進曲『ローリング・サンダー』」と「行進曲『ヒズ・オナー』」が演奏され、アンコールはアメリカ民謡の「シェナンドー」(F・ティケリ編曲)で聴衆のリクエストに応えた。

演奏会終了後も鳴りやまない拍手に応える指揮者と団員たち

演奏会終了後も聴衆の拍手が途切れず、原田氏と団員が感謝の意を込めカーテンコールに現れた。