立正佼成会 庭野日鑛会長 4月の法話から

4月に大聖堂で行われた式典から、庭野日鑛会長の法話を抜粋しました。(文責在編集部)

父母別れはできない

仏教の「因・縁・果」ということを、まず人生の身近なところから考えてみます。日本には約1億人、地球全体では今もう80億ぐらい人間が住んでいるわけでありますが、私たちは、およそ半数は男、半数は女ということであります。

<一人の男は、他のすべての女の誰とでも夫婦たり得るし、その逆に、一人の女は、他のすべての男の誰とでも結婚できるのであるが、“現実には”一人の男と一人の女とが、縁あつて一対(いっつい)の夫婦を成す。>

<父と母とは、一対の夫婦としても、心情において、また生活において、“一”を成してゐるが、その一が、子において現実・具体的な姿を取つて現(あら)はれたのである。――よつて人は、夫婦別れをすることはできても、父母(ちちはは)別れをすることはできない。>

父と母と子の関係は、仏教でいう「因・縁・果」ということがそこに現れており、とてもこれは大切なこと、大事なことを教えられているわけであります。お互いにそうしたいのちを今頂いて生きている、あるいは生かされている、ということでありますから、このいのちに本当に有り難く感謝することが大切であります。
(4月1日)

自分の国に誇りを持つ

今、アメリカあるいはロシア、そうした国々の大統領が、よその国に攻め込むというようなことで、世界中で混乱していると思うんですけれども、とにかく自分の国――私たちは日本の国が自分の国ですから、自分の国に誇りを持てる、そういう国にしていくことが一番大事ではないかなと思います。

私たちは、立正佼成会の会員として、仏さまの教えを頂いて、自分の家を斉(ととの)え、そして国全体を平和にして、それが世界に及ぶような、そういう日本の国にしていきたいと思って、みんな精進をさせて頂いており、そのことは間違いありません。本当に世界のあらゆる国の人々、特に子どもさんたちが、自分の国に誇りを持って、この国をよくして、また世界に向けて平和な国にしていこうと、そういう心で生きていけたら、これは一番幸せなことだと思います。その一番もとになるのは、人間が生まれてくる父と母と子の関係であり、そして自分の国に誇りを持って生きていけるような環境の整うことが一番望ましいわけであります。今、その辺が大変に乱れていると申しましょうか、大変な時期に来ていると、私は思うわけであります。

皆さんとともに、本当に日本をよい国にしていかなければならないと、そんなふうに感じております。
(4月1日)

みんなの誕生日

ある新聞に、こういう詩が載っておりました。

『誕生日』
 この世に
 子どもが誕生するということは
 母が一人誕生するということ
 父が一人誕生するということ
 おばあちゃんやおじいちゃんが誕生するということ
 姉か兄が誕生するということ
 誰かの誕生日は
 みんなの誕生日

こういう詩です。一人の子どもさんが生まれたときに、母が一人誕生する。父親も誕生する。そしてまたおばあちゃん、おじいちゃんも誕生する。そしてまた、上のお姉さんかお兄さんか、そうした人たちも、一人の赤ちゃんの誕生によって誕生すると、そういう詩であります。

本当にそうですね。一人の子どもの誕生には、そうした意味もあるわけです。そのようなことも大切にしながら、私たち、この地球上に住んでおります者同士が仲よくしていかなければならないと、つくづくと思うのであります。
(4月8日)

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