TKWO――音楽とともにある人生♪ トランペット・本間千也さん Vol.1

「ダメもと」で挑んだオーディションで、合格!

――プロへの道を意識しだしたのは、いつ頃ですか

「プロに」という明確な意志ではありませんでしたが、その道を意識し始めたのは、専門学校の推薦入試を終えた12月ごろのある出来事があったからです。その時期、日本トランペット協会が主催している「トランペット・フェスティヴァル」のオーディションがあり、「ダメもとで、送ってみよう」と思い、カセットテープにクラーク編曲の「ベニスの謝肉祭」を録音して、高校生部門に送りました。すると、しばらくして、合格通知が来たのです。

私は新潟県の佐渡島で生まれ、高校3年生まで過ごしました。限られたエリアですから、島以外の地域で吹奏楽に打ち込んでいる学生たちがどれくらい吹けるのか、トランペットのプロになるには、どれぐらいの技術が必要なのかといったことについて、全く想像ができませんでした。それなので、自分の吹いたトランペットの音が、日本トランペット協会という大きな組織が主催するオーディションで認められて、とてもうれしかったですね。大きな自信になりました。

さらに、プロになろうと強く思ったのは、専門学校に入ってからです。さまざまなレッスンやコンクールを受けていく中で、目指す気持ちが固まっていきました。

プロフィル

ほんま・かずや 1970年、新潟・佐渡市生まれ。東京コンセルヴァトアール尚美(現・尚美ミュージックカレッジ専門学校)ディプロマコースを卒業。シエナ・ウインド・オーケストラでの演奏活動を経て、2009年、東京佼成ウインドオーケストラに入団した。高校生の時、日本トランペット協会主催のトランペットフェスティヴァルオーディションに合格。以後、東京コンセルヴァトアール尚美コンクール第1位、第28回新潟県音楽コンクール県知事賞、第16回日本管打楽器コンクール第3位を受賞した。楽団員としての活動以外にも、ミュージカルや映画、テレビCMの演奏などに携わり、活躍する。