TKWO――音楽とともにある人生♪ トランペット奏者・奥山泰三さん Vol.1

日本トップレベルの吹奏楽団として知られる東京佼成ウインドオーケストラ(TKWO)。演奏会をはじめ、ラジオやテレビ出演など、多方面で活躍する。また長年、全日本吹奏楽コンクールの課題曲の参考演奏を行っていることから、特にコンクールを目指す中学生・高校生の憧れの存在でもある。本企画の21人目に登場するのは、トランペット奏者の奥山泰三さん。今回は、トランペット鼓隊との運命的な出合いやTKWOとつながる縁について聞いた。

トランペットに魅了された学生時代

――初めて楽器に触れたのは?

幼い頃から、楽器の音色や音楽に興味がありました。両親も音楽が好きだったこともあり、物心がつかないうちから、家にあった木琴を叩(たた)いて遊んでいたようです。その後、小学校に上がり、幼稚園児の妹がピアノを習っているのを見て、「僕も」と親にせがみ、競うようにピアノを習い始めました。音楽に慣れ親しみ、楽器も身近に触れることのできる環境に恵まれていたと思っています。

――トランペットを始めたきっかけは?

トランペットを吹き始めるのは後のことになるんですが、トランペットを格好いいなと思ったのは、確か小学2年生の運動会の開会式でした。そこで上級生を中心に編成されたトランペット鼓隊がファンファーレを演奏するのを見て、身体が震えるほど感動したのを覚えています。日差しを受けて金色に輝くトランペットを堂々と吹く上級生の姿がとても格好良かったのです。トランペットの明るく、大空に響き渡るような音色に心をわしづかみにされました。当時は、トランペット鼓隊には小学5年生にならないと入隊できなかったので、5年生になってすぐにトランペットを始めました。

絶対にトランペットは吹くぞと思っていたので、お笑い番組の「8時だョ!全員集合」を見ていても、コントよりも後ろのビッグバンドで演奏するトランペット奏者の指や口の動きをまねしていました。世界的に有名なトランペッターが来日したことを伝えるニュース番組も夢中で見ていた記憶があります。そうやってイメージトレーニングができていたのかもしれませんが、5年生になって早速、手に持ったトランペットで難なく音が出せました。

その後は、中学受験の勉強を頑張り、高校、大学まで一貫して内部進学が可能な中学校に入学しました。理由は単純で、大学を卒業して社会人になるまで、受験勉強に気を使わない環境でトランペットを練習したかったから。そのくらいトランペットが好きだったのです。でもこの頃は、大学の吹奏楽部に所属して、卒業後は地元で普通の企業などに就職して、市民楽団でトランペットをずっと吹けたらいいなとしか考えていませんでした。

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