立正佼成会 庭野日鑛会長 10月の法話から

意義のある一生に

正受老人(しょうじゅろうじん)という方がおられます。有名な白隠禅師のお師匠さんにあたる方です。

その方の言葉に、人間は、「一日(ひとひ)暮らし」というのがあります。私たちのいのちとは、一日一日を大事に生きることが大切だということを、そういう言葉で表現をされているわけです。人生は80年とか、100年とか長いように感じますけれども、この一日一日が積み重なって一生があるわけですから、「一日(ひとひ)暮らし」にあるように、一日一日を大事にして生きていきたいものです。そうすると、「人生が有り難かった」「意義のある人生でした」といって、あの世に旅立つことができるのではないかと思います。
(10月10日)

自らの尊さに気づく

宇宙に存在するあらゆるものが、一つ一つ神仏の姿であると教えて頂いています。ですから、どのようなものも全てが尊く、また互いに敬い合わなければなりません。そして、自分が神仏の姿であることを自覚し、自らを愛し、敬することが大事です。

ここが、しっかりとつかめた時に初めて、他を愛し、敬することができます。自己の尊厳を知って初めて、他の尊ぶべきことを知ることができるのです。こうしたことを、在家仏教の私たちは、日頃の生活の中で、しっかりと受持していきたいものです。
(10月13日)