こども食堂から築く共に生きる社会(6) 文・湯浅誠(認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)

貧困問題の限界を超える――「こども食堂」という発明

「どなたでもどうぞ」と、すべての人に開かれた形で運営されるこども食堂は、そこに行っても「あの人、大変なんだね」と言われないがゆえに、行くことが恥ずかしくならない、と前回書きました。それを信号機に例えて、「黄信号の人が青信号の顔をして行ける場所」とも言いました。

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「タイ仏教使節団がバチカンを訪問」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

タイ仏教使節団がバチカンを訪問

タイの仏僧33人、在家仏教徒60人、同国カトリック教会の関係者で構成される「バチカン訪問使節団」が6月17日、バチカンでローマ教皇フランシスコに個別謁見(えっけん)した。

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利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(64) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)

日本の命運がかかる参議院選挙

7月に参議院選挙が予定されている。メディアの報道量が少なく、まだ意識していない人が多いようだが、この選挙には日本の運命がかかっている。昨年の衆議院選挙に比して野党間の協力が弱体化していて与党の勝利が予想されており、衆議院に続き、参議院の3分の2以上を改憲に前向きな政党が占める可能性が大きい。首相が4年間衆議院を解散しなければ、今後3年間は国政選挙がないかもしれない。そうなった場合、この間に戦後日本の平和主義的な理念や方針がなくなり、日本は戦争を行う国家へと変わっていくことを覚悟しておかなければならないだろう。

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