絵画でめぐる四季 ~山口暁子の世界~ 2月

『もりのなか』

少女と蓑虫(みのむし)の出会いを描いたこの作品は、私の幼少期の愛読書、マリー・ホール・エッツの絵本からタイトルを付けました。

森に遊びに行った子供が、そこに棲(す)む大小様々な動物たちと仲良く遊ぶお話です。

彼女の著作が教えてくれたように、人間も動物の一種であり、他の生き物と言葉を超えて交流できることをテーマとしました。

人間同士ですら争いが絶えない今、他者との共存について改めて思い巡らせるべき時かもしれません。

プロフィル

やまぐち・あきこ 1974年、東京都生まれ。97年、東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。卒業制作でサロン・ド・プランタン賞受賞。99年、同大学院美術研究科絵画科日本画専攻修了。修了制作で紫峰賞受賞。絹に描くという現代の日本画では希少な技法を使って制作を続けている。