絵画でめぐる四季 ~山口暁子の世界~ 10月

『アラネア』

アラネアとはラテン語で「蜘蛛(くも)」を意味します。この作品は、坂口安吾の幻想的な短編小説『夜長姫と耳男』 から発想して描きました。光り輝く美しさと残酷さを併せもつヒメ(姫)にぴったりの、コガネヒメグモという種類の蜘蛛をモチーフにしています。実物の蜘蛛も本当に金色に光っているそうで、生物学者になりたかった私としては是非いつか本物を見てみたいです。

山口暁子 日本画展 ―本の中の主人公たち―
【会期】2023年11月22日(水)~28日(火)
【場所】西武池袋本店6階 アートスペース

プロフィル

やまぐち・あきこ 1974年、東京都生まれ。97年、東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業。卒業制作でサロン・ド・プランタン賞受賞。99年、同大学院美術研究科絵画科日本画専攻修了。修了制作で紫峰賞受賞。絹に描くという現代の日本画では希少な技法を使って制作を続けている。