えっ、これも仏教語!?(10) 【あいさつ】挨拶

中国の宋の時代に完成した、禅宗の教本『碧巌録』に記載されている「一挨一拶(いちあいいっさつ)」に由来します。「挨」は押す、近づく、寄り添う、「拶」は迫るという意味です。

禅宗では、師匠が弟子に言葉を投げ掛け、弟子の返答によってその者の修行の度合いや悟りの深さを見極めます。その際、師匠が弟子に一つ一つ切り込んで試す意味として、「一挨一拶」が用いられています。

これが転じて、日本では、出会いや別れのときに親愛の言葉や動作を交わすことを指し示す語として使われるようになりました。

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