「佼成会、あの日、あの時」
立正佼成会は今年、創立80周年を迎えた。1938(昭和13)年3月5日の創立から今日まで、宗教団体として時代や社会に応じた活動に取り組み、それぞれの会員が自己を磨きながら平和への努力を心がけてきた。草創期からこれまでの教団の様子、本会が取り組んできた諸宗教対話や国際協力、慈善事業、文化事業などの社会貢献活動を写真で紹介する。今回は、会員から「慈母」と慕われた長沼妙佼脇祖を追慕する。
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どこかで春の声がする
3月になると、裏磐梯もどことなく春の気配が漂ってくる。ピーンと張りつめた空気が次第に緩み、氷が解け、川面が顔を出し始めると心までも温かくなる。新緑まではまだ少し早いが、この季節ならではの美しい光景に出合うと、はやる気持ちを抑えきれなくなってしまう。思いがけない出合いに乾杯!
夕暮れの一人ぽっち
暮れなずむ沼の傍らに、ポツンと立ち尽くす一本の蒲(がま)の穂。消えそうで消えない青い光が、そこはかとないわびしさを漂わせ、いつまでも飽くことのない幻想風景を生み出す。何度かシャッターを切りながらふと、もの悲しいメロディーが頭の中で次第に広がっていった。
青空に弾ける
雪国の晴れた日は心が弾み、青空に向かって大声で叫びたくなる。毎日毎日、降り積もる雪空の下で暮らしていると青空のありがたさが身に染みる。長い冬のつかの間の晴れ間は、一服の清涼剤のように私の心にすがすがしく染み込んでいく。