「全員野球」がチームの合言葉。ピンチの場面でも、「取れるアウトを一つずつ取ろう」と互いに声を掛け合って緊張をほぐし、気持ちを整える

佼成学園高校野球部は８月５日、東京都高等学校野球連盟独自の「２０２０年夏季東西東京都高等学校野球大会　西東京大会」の準決勝で国士舘高校に４対３で勝利した。

ダイワハウススタジアム八王子で行われた準決勝で佼成学園は初回、ヒットと盗塁を絡めた攻撃で一死三塁から、相手のパスボールで走者が生還し、１点を先制。３回、５回表にも1点ずつ追加点を挙げ、３対０とリードした。

だが中盤に、２０２０年甲子園高校野球交流試合に出場する国士舘の反撃を受け５回裏に２点、６回裏に１点を奪われ、同点となる。８回に互いに勝ち越しのチャンスを逸した後、９回表、佼成学園は先頭打者の３番佐藤凜選手がレフトへソロホームラン。その裏、無死二塁のピンチを迎えたが、８回からマウンドに上がった平澤燎投手が後続を抑え、決勝に駒を進めた。

９回表、佐藤選手のソロホームランで勝ち越しに成功

藤田直毅監督は、「先制し、中盤までリードを保てたことで、追い付かれても、『同点は仕方ない、ここから』と、気持ちに余裕を持って、いつも通りの野球をできた。これが勝因だと思います。試合を重ねるうちに、接戦の試合展開を我慢して勝ちにつなげられるようになりました。選手たちの成長を感じています」と試合を振り返った。

決勝弾を放った佐藤選手は、「得意なストレートを狙っていたら、うまくバットに当たり、体がしっかり回ってくれました。３番打者として、特に『つなぐ』ことをモットーにプレーしています。結果が出て素直にうれしい」と語った。

決勝戦は７日、ダイワハウススタジアム八王子で行われ、佼成学園は東海大学菅生高校と対戦する。