第43回庭野平和賞贈呈式 ブラジル・アマゾンに暮らす先住民アシャニンカ族の精神的指導者のベンキ・ピヤコ師(動画あり)

ベンキ・ピヤコ師

第43回庭野平和賞贈呈式 ベンキ・ピヤコ師 受賞記念講演(要旨)

私は子どもの頃から、人間だけでなく、大地、水、動物、そして地球という、宇宙を構成する全ての存在――私たちを養い、そこに生きる全ての命を育む存在――を尊重するという使命のもと、常に闘い続けてきました。

私たちアシャニンカ族にとって、水は全ての生命が生まれる源である「精霊」と考えられています。光は、私たちの感情を温め、私たちの本質の扉を開くとともに、種が芽吹き、大地に実を結ぶよう導くものです。これらの霊性は、地球と全惑星を結び、私たち人間一人ひとりの命をつなぎ、星々の世界と結びついた私たちのアイデンティティー、根源、知恵を示してくれるのです。自らの命を愛する者は土地を愛し、水を愛し、私たちを生き長らえさせてくれる全てのものを愛します。私が平和の使者として世界に伝えてきたメッセージは私個人ではなく、祖先からのメッセージなのです。

アマゾンは今、非常に深刻な環境問題に直面しています。それは私たち先住民族だけの問題ではなく、国の開発計画がそこに生きる人々の伝統を尊重しないまま進められることなどに起因します。私はそれを世界中に訴えています。気候変動はブラジルだけでなく、世界中の問題でもあります。だからこそ私たちは団結し、共に解決策を見いだしていかなければなりません。地球を回復させるにはまず、私たちの内側から始める必要があります。相手に求めるのではなく、私たちの心に平和を植え付けることから始めるべきです。

人間が破壊した地球を再生させる希望はまだあります。私がこれまでの活動で何百万本もの木を植えてきたのは、生物多様性のためであり、自然の均衡を保つためです。私たちの家を守るためでもあります。私はこれからもさまざまな大陸で木を植え、同時に、人々の心に平和の種を植えていきます。私たちは、私たち自身の意識から変えていかなければなりません。私たちの生活や食料主権を守る、地球上の生物多様性を守ることが大切です。
                                               (文責在編集部)