お会式・一乗まつり 4年ぶりの“彩開”に笑顔あふれる行進を披露(動画あり)

今年、各隊列では、会員一人ひとりの主体性を大切にし、工夫を凝らした編成が多く見られた。

江戸川教会では、一人ひとりの“心”を大切しようと語り合いを重ねてきた。この中で、教会が力を入れて取り組む「持続可能な開発目標」(SDGs)を通して皆で心を合わせようと決意。広告などを再利用して装飾したストラップ約2000本を作製し、会員や沿道の観客に配布した。また、万灯の灯明をLEDライトに交換し、太陽光パネルで充電した携帯用バッテリーを使用。「人にも地球にも優しい万灯と共に、笑顔で行進させて頂きました」と同教会の万灯責任者(42)は語った。

練馬教会は、包括地域内にファンタジー小説『ハリー・ポッター』の施設ができたことから、主人公の衣装に扮(ふん)した少年部員らが行進。足立教会は、隊列の先頭で着物姿の会員がうちわを手に優美な踊りを披露した。文京教会は、「彩開 光が集う 希望の道」と書かれた横断幕を掲げた。

多世代で行進した中野教会

多世代の会員で参加した教会も多くあった。中野教会は、2歳から92歳までの会員が参加。庭野会長と同い年である85歳の会員による「バンザイ隊」も結成され、白色の提灯(ちょうちん)と電飾されたバルーンを手に歩いた。港教会は、乳幼児も一緒に参加したいと、6歳までの子供とその親による「鈴隊」を編成した。子供たちの鈴からシャン、シャンという音が響くと、沿道の観客から笑みがこぼれた。親子3代で参加した女性会員(33)は、「一家で行進できたことがうれしいです」と語った。

台東、荒川の両教会による行進

合同で参加したのは、台東、荒川の両教会。練習を通して隊列の構成や囃子のリズムなどを話し合う中で、互いの意見を尊重し、受け入れる雰囲気がつくられていった。そうした交流から、主体的に取り組む青年部員が増えていき、当日はそれぞれの教会名を記した大うちわを掲げながら心を合わせて行進した。多摩支教区の隊列では、それぞれの教会の衣装を着た会員が元気よく練り歩いた。

沿道での“彩開”を喜んだ会員もいる。見学に来た江東教会の女性会員(36)は、コロナ禍前に勤め先の病院に入院していたサンガ(教えの仲間)と偶然に出会った。喜びからサンガのもとに駆け寄って手を固く握り、満面に笑みを浮かべて体調を気遣った。「大勢の人がいる中、出会えたご縁に感謝したいです。元気な姿を見られて本当にうれしい」と語った。

「キッズランド」で工作を楽しむ子どもたち

普門エリアで開催された「キッズランド」では、「ミニ纏作り」などが行われた。「特別交通」の奉仕者約140人も、周辺の道路などに立って人や車を誘導し、運営を支えた。

この日、庭野会長、光祥次代会長は大聖堂前に設けられた観覧席で、全ての隊列に声援を送った。

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