社会と行動変容のための宗教・グローバルワークショップ 光祥次代会長のスピーチ

次に訪問したミャンマーでも、仏教、キリスト教、イスラーム、ヒンドゥー教の代表が諸宗教協力の母体を構築し、予防可能な疾病によって5歳未満の子供たちの命が失われることを回避するための保健、衛生に関する社会行動変革のための諸宗教ワークショップが開催されていました。私はそこでも、ミャンマー初の諸宗教女性ネットワークの立ち上げに、参加させて頂きました。フィリピンのミンダナオでは、キリスト教、イスラーム、先住民の皆さんがユニセフと協力して、出生届を促進する世論喚起の取り組みなどを、諸宗教協力を通して行っていました。ここにも、私たちのパートナーシップの核心にある「諸宗教、諸民族の協力の促進と子供たちの保護、福祉の融合」を見いだすことができます。

私の祖父である庭野日敬は、世界の諸宗教対話・協力の黎明ともいえる1965年に開催された第二バチカン公会議に唯一の仏教徒として招かれました。そこでのローマ法王パウロ六世と出会い、そして交わされた言葉によって、祖父は諸宗教の間の架け橋になることを決意。その後の世界の宗教指導者との連携につながり、1970年に世界宗教者平和会議の発足となって結実しました。

立正佼成会はこれまで40年以上にわたり、ユニセフ募金の活動による浄財を寄付させて頂きました。また、ユニセフと世界宗教者平和会議による諸宗教協力を通して、世界の子供たちのいのちを守る取り組みを支援してきたのは、私の祖父をはじめ、これまで全世界で平和と開発のための諸宗教協力を推進されてきた先達の皆さまの素晴らしい取り組みへの尊敬があったからです。今後も、ユニセフをはじめ各界のパートナーの皆さまと共に、世界の子供たちのいのちを守るため、より効果的で創造的なパートナーシップを築きたいと強く願っています。

今回のワークショップが、相互尊重と協働の精神に基づき、ユニセフと宗教界のより効果的なパートナーシップの発展につながりますよう、心からお祈り申し上げ、開会のご挨拶とさせて頂きます。

ありがとうございました。

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