学林とINEBが「国際エンゲージド仏教青年リーダーフォーラム」 15カ国の青年が社会課題を議論
立正佼成会の学林では、仏教精神を基に具体的な実践のできる宗教者の育成を目指している。その一環として、紛争や貧困、差別といった世界の諸課題に対し、世界各国で社会の変革に取り組む仏教徒の青年が集結し、よりよい未来を創造するための智慧(ちえ)を共有する場を計画。「国際エンゲージド仏教青年リーダーフォーラム」と題し、4月11、12の両日、青梅練成道場(東京・青梅市)を拠点にオンラインで開催された。
庭野平和財団 令和4年度公募助成先を発表 宗教的精神に基づく平和のための草の根活動に取り組む12団体を支援
公益財団法人庭野平和財団はこのほど、令和4年度の公募助成先として、国内の5団体に468万7000円、国外の7団体に4万3667ドルを支援すると発表した。助成金は立正佼成会一食(いちじき)平和基金からの指定寄附によるもので、「一食を捧げる運動」の浄財が使われている。
内戦の長期化が懸念されるスーダンでの軍事闘争(海外通信・バチカン支局)
スーダンでは2019年に、30年にわたり強権を行使してきたバシール政権が崩壊し、国軍の設立した「暫定軍事評議会」(TMC)と「自由と変化宣言」(DFC)の勢力が「政治合意」「憲法宣言」に署名したことで暫定政府が樹立され、民政への移管が試みられていた。しかし今年4月15日、国軍と準軍事組織「即応支援部隊」(RSF)の間で激しい戦闘が勃発。両軍事組織間での権力闘争(RSFの国軍編入)を機とする軍事衝突は首都ハルツームから全土に広がり、各地で銃撃戦や砲撃戦が展開されて市民の犠牲が拡大している。
千葉の地に萌芽した経営者サンガネットワーク「千葉支教区六花の会」発足式
新年度、新学期、新入社員――“始まり”の季節の4月に、伊能忠敬や菱川師宣などの先覚者が生まれた地“千葉”に、「千葉支教区六花(りっか)の会」が芽吹いた。仏教精神を会社事業に生かす同県内の経営者たちが思いを結集し、会員有志の経営者サンガネットワーク「六花の会」の地域組織の一つとして名乗りを上げた。世話人には、30代から70代までのメンバーが志を掲げて集った。
人間釈尊に学ぶーー試行錯誤を重ねて生きる
約2500年前の4月8日に釈尊は降誕した。現世に生まれた“人間釈尊”が、老い、病を患う中で試行錯誤しながら布教に歩いた言行録が原始仏教聖典として残されている。そこで説かれた教えが現代に伝わり、私たちの人生の指針となっている。降誕会にちなみ、東洋大学名誉教授の森章司博士に聞いた、人間釈尊を象徴する逸話を談話と共に紹介する。
【佛心宗大叢山福厳寺住職・大愚元勝さん】仏教で“心の生活習慣”を見直す
創建540年を誇る禅寺の住職を務めながら、ユーチューバーとして活躍する大愚元勝さん。「大愚和尚の一問一答」と題した動画では、全国からメールで寄せられる悩み相談に答え、人気を博している。現代の人々はどんな悩みを抱え、仏教に何を求めているのか。大愚和尚の考えに迫った。
利害を超えて現代と向き合う――宗教の役割(73) 文・小林正弥(千葉大学大学院教授)
メディアの生み出す「世論」(公共的意見)の危険性
今はコロナ禍に加えて、ロシアのウクライナ侵攻による戦争が続いており、日本でも軍拡や北朝鮮のミサイルへの警報問題が起きている。世界的な戦争へと戦火が拡大していく危険性も決して軽視することはできない。このような文明的な危機の重畳(ちょうじょう)において、第二次世界大戦からの洞察を振り返ってほしい――そのような願いをもって、私はウォルター・リップマンの『公共哲学』(1955年)という古典を再訳して、刊行した(『リップマン 公共哲学』2023年、勁草書房)。
忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(9) 写真・文 猪俣典弘
離別した家族に会いたい――終わらない戦後
「親族捜し」はフィリピン残留日本人二世たちに共通する願い
戦争によって家族が二つの祖国に引き裂かれ、親やきょうだいと死別や生き別れになったフィリピン残留日本人二世たち。その数は、戦中の幼少時死亡者を含めると4000人を超えます(フィリピン日系人リーガルサポートセンター=PNLSC=調査)。