忘れられた日本人――フィリピン残留日本人二世(4) 写真・文 猪俣典弘
「一食を捧げる運動」に育てられた奨学生が支援の担い手に
戦争の憎しみを乗り越え、懺悔と慰霊が築いてきた対話と交流
立正佼成会の会員がフィリピンを訪問したのは、1973年のことでした。「第1回青年の船」が就航し、約500人の青年部員が渡航先の一つであるフィリピンの地に降り立ったのです。当時はまだ、フィリピン各地に戦争の傷痕が生々しく残っていました。日本軍によって多くの同胞を殺され、社会を破壊され、尊厳を踏みにじられたフィリピンの人々の怒りと哀しみに直面した青年たちは言葉を失ったそうです。そこから、立正佼成会の青年による「慰霊と懺悔(さんげ)」の取り組みが始まりました。
信教の自由に向けた法制度の改革を――ASEAN国会議員グループ(海外通信・バチカン支局)
東南アジア諸国連合(ASEAN)に加盟する10カ国の国会議員で構成される「人権擁護のためのASEAN国会議員グループ」がこのほど、『規制の多様性――信教と信仰の自由に関する法制度の概観』と題したレポートを発表した。ASEAN加盟国の政府に対し、「信教の自由の保障、宗教的少数派の擁護を促進し、『公共の秩序』『(社会の)調和』といった理由で基本的人権に関する規制の強要を正当化しないように」とアピールした。ローマ教皇庁外国宣教会(PIME)の国際通信社「アジアニュース」が11月19日に報じた。
『平和の叫び』テーマに 聖エジディオ共同体主催 第36回世界宗教者平和のための祈りの集い
聖エジディオ共同体(カトリック在家運動体=本部・ローマ)主催の「第36回世界宗教者平和のための祈りの集い」が10月23日から25日まで、イタリア・ローマ市内の諸施設で開催された。全体テーマは『平和の叫び』。立正佼成会から庭野光祥次代会長の名代として赤川惠一国際伝道部部長が出席。国内から佐原透修総務部次長(渉外グループ)、現地から水藻克年ローマセンター長らが同行した。
『ゴミ問題を考える』テーマに 明るい社会づくり運動によるオンライン講演会
立正佼成会が協力団体として参画するNPO法人明るい社会づくり運動(明社)による講演会が11月5日、オンラインで開催された。テーマは『ゴミ問題を考える――どうしたらゴミを減らせるか』。全国の運営会員や賛助会員ら55人が参加した。
水戸教会 発足70周年を記念した文集『私の体験説法』を制作
立正佼成会水戸教会は今年、発足70周年を記念し、会員の信仰体験を1冊にまとめた文集『私の体験説法』の制作に取り組んだ。今月には、291人の救われの体験が詰まった文集を発刊。今後、会員に配布される。また、4月から毎週水曜日、会員有志が体験説法を朗読し、その音声をインターネットを介して配信している。一連の取り組みは、一年を通じて70周年を迎えたことの感謝を深め、サンガ(教えの仲間)で喜びを分かち合う機会となっている。
中津川教会 サンガをつなぐ毎日の配信 「私の気づき」を共有
岐阜、長野両県の12市町村を包括する立正佼成会中津川教会は、広範な地域に暮らす会員同士をつなぐため、コロナ禍以前から、インターネットを活用した法座や研修などを実施してきた。中でも、無料通信アプリ「LINE(ライン)」による毎日の配信は、会員の心の支えとなっている。
南アジア伝道区「青年大会」『~Let’s live together!!~』をテーマにオンライン開催
立正佼成会南アジア伝道区は11月5日、『~Let’s live together!!~』をテーマに、「青年大会」をオンラインで開催した。タイ、バングラデシュ、スリランカ、インド、カンボジア、ネパール、シンガポールの各拠点から約320人が参加した。
中央アジアで発展する諸宗教間対話(海外通信・バチカン支局)
「ムスリム長老評議会」(アラブ首長国連邦)のモハメド・アブデルサラム事務総長と、カザフスタンの「諸宗教・諸文明間対話発展のためのナザルバエフ・センター」のブラト・サルセンバエフ所長は11月11日、カザフスタンの首都アスタナで懇談し、「中央アジアにおける諸宗教・諸文明間対話を発展させ、特に、若年層に広がる誤解を解き、寛容と共存を促進するための覚書」に署名した。アラブ首長国連邦の国営通信社「エミレーツ・ニュース・エージェンシー」が同日、アスタナから伝えた。
本会一食平和基金 JENを通じた緊急支援活動から パキスタン、アフガニスタンの報告会
立正佼成会一食(いちじき)平和基金は今年、大雨による洪水被害に見舞われたパキスタンと、政変による情勢不安や地震の影響を受けるアフガニスタンに、認定NPO法人ジェン(JEN)を通じて緊急支援を行ってきた。JENでは、両国で深刻化する人道危機に対し、食料や現金の支給など救援活動を続けている。10月19日、支援の現状などを伝える報告会がオンラインで開催された。当日は、来日したJENの現地代表者2人と、木山啓子事務局長が支援状況や受益者の声、活動に込めた願いについて語り、青年ネットワークグループスタッフ、青年教務員ら約50人が参加した。内容を紹介する。