TKWO――音楽とともにある人生♪ B♭クラリネット・林裕子さん Vol.3

林裕子さんはソロパートを演奏することも多い。最近、過度な緊張を抑えるための秘訣(ひけつ)が見つかったという。さらに、趣味のバレエを通して、ファンへの思いがさらに深まったエピソードを聞いた。

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写真企画「光彩の詩」の第9回

写真家・黒原範雄氏による写真企画「光彩の詩」の第9回は、雪が織り成す福島県の裏磐梯の自然美を紹介する。標高1000メートルにあり、秘境ともいわれる雄国沼(おぐにぬま)で、神秘の世界をとらえた「天空の鏡」、純白の雪に柿の赤が映えて人の心をくすぐる「雪化粧」、秋から冬へと移り変わり、新しい季節を迎えた「黎明」の3点。

https://shimbun.kosei-shuppan.co.jp/photo/

天空の鏡

標高1000メートルの雄国沼(おぐにぬま)に上がるには、曲がりくねった細い山道を登って行かなければいけない。初冬のある日、思い立って車を走らせ、頂上に着いた瞬間、アッと声を上げた。そこには思いもよらない景色が広がっていたから。誰もいない山頂は、風もなく静寂に包まれ、木々は霧氷で白く輝き、沼は青い空と周りの景色を写し込み、まるで天空の鏡のようにひっそりと静まり返っていた。

雪化粧

もう誰も取らなくなった残り柿に雪が積もる――私はこの光景が好きで、毎年ここに来る。白一色の世界に赤い柿の実が彩をつけ、真冬に灯を見るようなほっとした気持ちになる。まるで日本画を感じさせる光景を眺めながら、私は心の引き出しから、美しさを表現する大切な何かを取り出そうと、シャッターを押す。

黎明

黎明の朝は幻想的な輝きに満ちる。何とも言えない清冽(せいれつ)な空気に包まれる。季節は初冬へと移行し、湖に今までの華やかさやにぎわいはない。湖面に蒸気霧が立ち上り、ゆっくりと流れ行く、この季節ならではの美しさを保っていた。私は、はやる心を抑えながら、もう二度と出会えないであろう瞬間をカメラに収めた。