「発達障害啓発週間」特集 誤解や偏見をなくし、共に生きる社会へ(1)

4月2日は国連が定める「世界自閉症啓発デー」。日本では、同日から8日までを「発達障害啓発週間」とし、自閉症を含む発達障害について理解の促進が図られている。当事者に対する誤解や偏見をなくし、共に生きる社会を目指すため、3回にわたって特集する。今回は、発達障害の特徴と、専門家として知られる精神科医の星野仁彦医師の話を紹介する。

【発達障害とは】
先天的に、あるいは周産期に何らかの要因によって脳が損傷したことで起こるといわれる脳機能障害。本人の性格や親の育て方は関係ない。発達障害は20世紀に入り、欧米諸国で医師や教育者により徐々に認識され始めた。近年の米国の研究では、人口の12.8%、およそ10人に1人は、発達障害の一つである「注意欠陥・多動性障害(ADHD)」の診断に合致するとの研究結果が報告されている。

【どのようなタイプが】
発達障害には、主に注意力が散漫し、落ち着きがない「ADHD」、物事へのこだわりや執着心が非常に強く、気持ちの切り替えが難しい「自閉症スペクトラム障害(ASD)」、読み書きや計算を習得しづらい「学習障害(LD)」などが挙げられる。

【近年の日本では】
2005年の「発達障害者支援法」の施行によって、「発達障害」という言葉の認知度が高まった。新聞やテレビ、書籍などで取り上げられるようになり、「スケジュール管理ができない」「忘れ物が多い」「約束を守れない」などを理由に診療を受け、大人になって初めて発達障害が発覚するケースも多い。

発達障害は脳の障害であるため、完治は困難だが、子供の頃など早期に発見し、療育することによって本人の特性に合った成長を図り、問題を緩和することができる。また、障害があることを分からずに育った場合に、患いがちなうつ病や依存症などの二次障害を防ぐこともできる。

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