ACRP東京大会 連携し行動する姿勢、鮮明に アジアと世界の諸問題に向き合う宗教者

アフガニスタンに関するセッション 暴力に屈することなく対話を 復興支援を表明し「メッセージ」を採択

アフガニスタンで平和活動に取り組む現地NGOなど諸団体の代表ら6人が、イスラーム主義勢力「タリバン」の政権掌握後の状況について語った。

この中で、経済の悪化による失業者の増加や物価の上昇、貧困の拡大が続き、暴力が蔓延(まんえん)している窮状が報告された。さらに、40年以上も紛争が続く同国では「暴力には力で報復」という考えが人々に根付いており、平和な社会を築くには、対話による問題解決の方法を学び、異なる立場の人の意見に耳を傾ける必要があるとの見解が示された。

アフガニスタンと日本をオンラインでつなぎ、現地で支援活動にあたる団体の代表が国の現状を説明した

その上で、各団体が国内融和に向けた活動を報告した。現地のNGO「Your Voice Organization」(YVO)は、学校や病院への平和構築に関する小冊子を配布し、子供たちを対象にした平和教育やスポーツイベントなどを実施。認定NPO法人「ジェン」(JEN)は、生活向上を目的とした学習環境の整備や職業能力の開発といった取り組みを行っている。本会の「親子で取り組むゆめポッケ」の活動で同国に届けられたゆめポッケが、傷ついた子供たちの心を支えていることも報告された。

こうした状況に対し、ACRPは引き続き、同国の復興を支援していく意向を表明。このセッションでは、これらの議論を踏まえ、同国の人々と連帯し協働する「アフガニスタンメッセージ」が採択された。

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