ACRP東京大会 連携し行動する姿勢、鮮明に アジアと世界の諸問題に向き合う宗教者

分科会1 『平和と人間の尊厳の教育』

アジアでは紛争が多発しており、紛争の長期化で平和が遠のいている現状が宗教者や研究者から報告された。また、人権侵害や男女間の格差、偏見、差別、教育機会の欠如が人間の尊厳を脅かしており、気候変動も平和を妨げる要因として指摘された。

社会全体で平和教育を進めながら人材を育てることが、全てのいのちを大切にする社会づくりに不可欠との意見で一致した

このため家庭や学校において、また政府主導で平和教育を進め、意識の啓発に努めながら人材を育成する大切さを全員で共有した。また、女性や少女の人権を保護する活動に社会全体で取り組む、各国の軍事費を抑えて削減分を平和教育や環境教育に充てるといった具体策も提案された。

社会に非暴力を訴えるとともに、他者や自然と調和する意義を伝えて、思いやりの心を育むことで、互いに助け合う平和な社会が実現するとの提言もなされた。

分科会2 『弱い立場の人々の人権と幸福』

国際協力のNPO法人の代表、フィリピンとインドネシアの宗教者らが発言した。全ての人が、人間らしい生活を送る基本的人権を有していることを確認。その上で、人身売買、「子ども兵士」、児童労働による人権侵害の実態について議論した。

フィリピンとインドネシアの宗教者、NGOやNPO法人の代表者が人権擁護の取り組みを報告

この中で、人身売買の被害者や元子ども兵士の社会復帰を支援する各団体の活動が紹介された。また、人身売買や児童労働には親が関わっているケースも多く、大人に人権教育を施し、人権擁護を進める必要性が示された。貧困が原因であることも指摘され、その解消についても論じられた。

これを受け、宗教、人種、文化の違いを超えて協力するACRPには、人間の尊厳を守るためのネットワークを構築し、誰もが幸せに暮らせる世界にしていく責務があるとの意見で一致した。

【次ページ:分科会3-1、3-2、4】