米国での「宗教対話プログラム」 互いの信仰を学び、平和への願いを新たにした会員たち

参加者の声

三鷹教会の女性(21)

ホームステイ先のホストファミリーが、国立樹木園内の盆栽・盆景博物館に案内してくれました。「なぜ日本人に盆栽を?」と思いましたが、園内を進むと、高さ1メートルほどの立派なゴヨウマツの盆栽がありました。そのマツは、広島に原爆が投下された時、爆心地から約2.5キロの場所にあったものだそうです。私たちに、その生き残ったマツを見せたかったのでしょう。

オールソウルズ教会の皆さんが、戦争の悲惨さ、核兵器の脅威を後世に伝える証しとして、広島への原爆投下の事実を語り継ごうとしていることに胸が熱くなりました。針のような葉を生き生きと伸ばしている盆栽と、オールソウルズ教会の皆さんの姿に、平和への思いを新たにしています。

国立樹木園内にあるゴヨウマツの盆栽

茂原教会の女性(59)

オールソウルズ教会のお一人が、第二次世界大戦に従軍した祖父のことを語ってくれました。非戦闘員を殺(あや)めたという後悔から心的外傷後ストレス障害(PTSD)を患い、アルコール依存症にもなって、家族全員が苦しい日々を送ったというのです。

加害側の苦しみを伺い、従軍させられた兵士もある意味、「被害者」であると分かりました。皆に苦しみをもたらす戦争は、決して起こしてはならないと改めて感じます。

日本には戦争の歴史があります。その歴史をしっかり見つめ、加害と被害の両面を受けとめることは、将来、再び戦争で苦しむ人を生まないために大切です。オールソウルズ教会の方々との交流を通じて、そう実感しました。