「第31回世界宗教者平和のための祈りの集い」ドイツのミュンスター、オスナブリュックで 光祥次代会長が出席

光祥次代会長がスピーチ

光祥次代会長は、人類全体の幸福のために対話を「アップグレード」し、共に行動していく大切さを訴えた

ニジェールのイスフ大統領、欧州連合(EU)のアントニオ・タヤーニ欧州議会議長による講演、イスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」のアハメド・タイエブ総長のあいさつなどに続き、開会式の最後に光祥次代会長がスピーチに立った。

光祥次代会長は、宗教協力が世界的な潮流になった一方、宗教間の理解が進まずに相手への疑念や恐怖が分断や対立を助長している面があると指摘。諸宗教が本来有している「共通の善」を見いだし、人類全体の幸福のために対話を「アップグレード」し、共に行動していく大切さを訴えた。

その上で、対話を具体的な行動に結びつける一環として、現在、聖エジディオ共同体と本会がアフリカのマラウイで行っている協働事業に言及。HIV(エイズウイルス)陽性者やエイズ患者の健康改善や母子感染の予防、また社会保障や保険、教育システムへのアクセスを可能にする出生届の普及・推進などのプロジェクトを紹介した。

さらに、庭野日敬開祖の「理想は、完全にそこへ到達した時に初めて実現するものではなく、そこへ向かって踏み出す第一歩から既に始まる」との言葉を引用。「新しい歴史をつづるのは“誰か”ではなく、今ここにいる私たちです。もちろん、世界は簡単には変わりません。でも、だからこそ、私たちが生きる社会の中に小さな対話の領域(苗代)を作り、育てましょう」と呼び掛けた。

世界の諸課題にをテーマに、26の分科会が開かれた

11日と12日午前には、ミュンスター市内の各会場で、難民、貧困、紛争、テロリズム、軍縮、教育といった世界が直面する諸課題をテーマに26の分科会が開かれた。

12日午後には、隣接するオスナブリュックに会場を移し、それぞれの宗教ごとに「平和の祈り」を捧げ、閉会式の会場まで平和行進。閉会式では、「平和宣言文」が読み上げられた。

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