一乗ボランティア一食人材塾「REAFF」

『「助けて」といえるまち』をテーマに、奥田師が講演を行った
「私たちは大いなる一つのいのちに生かされた兄弟姉妹である」という「一乗の精神」を理解し、気候危機や貧困などの課題に主体的に取り組む人材の育成を目指し、立正佼成会一食平和基金運営委員会主催の一乗ボランティア一食人材塾「REAFF(リーフ)」が今年初めて実施された。4月から9月の半年間で国内教育3回と、フィリピン・ミンダナオ島での海外研修が行われ、全国の青年部員15人が参加した。
塾名「REAFF」には、参加者が個々の可能性を開花できるよう支援するとの意味が込められている。
3回の国内教育は主に本部施設を会場に開催された。それぞれ『政治』『NGO』『宗教』をテーマに、各界で熱心に活動を続ける実践者との出会いを通して、平和を築く行動姿勢を学んだ。『宗教』をテーマに9月12、13の両日に行われた第3回では、日本バプテスト連盟東八幡キリスト教会牧師であり、生活困窮者や社会で孤立状態にある人々の生活再建を支援する認定NPO法人抱樸(ほうぼく)の奥田知志理事長が講演。経済的な格差や困窮が広がるとともに、「誰からも心配されていない」と嘆き孤立する人が増加した現代の社会問題に言及。誰も取り残されない社会をつくるために、自分と相手との間に境界を設けず、あらゆる人を孤立させないことが大切と述べた。
また、キリスト者で思想家である内村鑑三氏の言葉を引用しながら、国が亡(ほろ)びるのは、互いに愛し合う心や信用がなくなり、同胞の成功に腹を立て、失敗を喜ぶ人が増えた時だと話し、「自分だけが良ければいい」という自国第一主義の風潮が、世界に分断や戦争を生み出していると警鐘を鳴らした。
さらに、信仰者は、自分が苦悩から救われたいという願いのために祈るだけでなく、世界全体が幸福になるために自分が果たさなければならない使命を見いだすことが重要と語った。

奥田師と参加者たちとの対話が繰り広げられた
質疑応答でいち早く挙手した泉州教会学生部員(20)は、「自分の使命を見つけるのは難しい」と発言。対して奥田理事長は、SNSを通して情報を得る人が多い現代は、アルゴリズムによって自分が関心のある情報のみに触れているため、使命を見いだしづらいと説明した。その上で、自分の関心から離れた環境に身を置くことで、視野や可能性を広げられると言葉を送った。
2日目は、佐原透修塾長(総務部渉外グループ次長)による「六波羅蜜(ろくはらみつ)」の研修に続き、杉野恭一学林学長が研修。杉野学長は、庭野日敬開祖が世界の宗教指導者と共に軍縮、人権、環境などの各分野で、宗教協力を通して平和の構築に取り組んだことを紹介。庭野開祖のように異なる国や宗教の人と出会い、法華経に基づいて違いを尊重しながら、自身の心を開いて対話をすることが、平和に向けた行動につながると述べた。
半年間の同塾での教育を通して、他者のために行動する大切さを学び、配慮しつつも衝突を恐れずに行動できるようになった倉敷教会青年男子部員(23)。「目の前にいる人を表面的に判断せず、対話を重ねて理解を深める大切さを学びました。周囲の人に助けてもらいながら、孤独を感じる人の心に寄り添っていきたいです」と語った。





