ありがとう府中佼成幼稚園 閉園式「感謝の会」

園舎内に感謝のメッセージを書く卒園生たち
桜雨が園庭の遊具を濡(ぬ)らす府中佼成幼稚園(東京都府中市)に、ぞくぞくと小学生と保護者が集まってきた。「大きくなったね」「元気だった?」と頭をなで、抱きしめる同園教諭の歓待を面はゆそうに受けるのは、同園の卒園生だ。
3月26日、同園の閉園式「感謝の会」(同窓生の集い)小学生の部が行われ、春休みの園舎は活気に溢(あふ)れた。「園舎内の壁にメッセージを書いてください」という教諭の声に、卒園生と保護者は、思い思いに感謝の言葉などを書きつづった。
卒園生は小さな机や椅子を懐かしみながら「先生が優しかった」「発表会が楽しかった」と思い出を語った。保護者からは「一人ひとりを丁寧に見てくれて有り難かった」「靴をそろえる、背筋を伸ばして座るなど、行儀良くできるようになって感謝しています」「お盆の迎え火、送り火など、家ではやっていないことを経験させてくれ、情操を養ってもらえた。良い園だった」と同園への感謝を口にした。
歓談後、バンドによる音楽会が開かれた。オリジナル曲「ありがとう ありったけ」を披露したほか、「にじ」「大きい木」「府中佼成幼稚園園歌」などをみんなで元気いっぱいに大合唱した。
最後に、司会の桜井美華副園長が「府中佼成幼稚園は終わりますが、卒園生は優しい子ばかりです。これからも感謝の気持ち、優しい心を持ってご先祖さま、ご両親にしっかり親孝行のできる人になってください。離れたところでも皆さんを応援しています」と言葉を贈った。来賓の森康年元同園長は、「形ある物はいずれなくなりますが、子どもの頃に養われた思いやりや人に寄り添う心は、その子の魂にずっと残っていると思います。その気持ちを周りの人や自分の子どもたちに伝えていってほしいですね」と語った。
府中佼成幼稚園は昭和54年、教団創立40周年を記念する社会還元事業の一環として、日本住宅公団(現・独立行政法人都市再生機構)の要請を受け、東京都府中市の同公団車返団地内に設立された。庭野日敬開祖の建学の精神「太陽の心 丸く・明るく・温かく」を掲げ、幼児教育に尽力。これまで2400人超の卒園生が巣立った。しかし、近年の少子化に加え、団地の高齢化もあり、「社会還元事業」としての役割は果たしたと判断し、閉園となった。
27日に中高生、28日に大学生以上の成人を対象に行われた同会には、3日間で約500人、退職教員40人が集まった。29日にはチャリティーバザーを開催。31日、府中佼成幼稚園は47年の歴史に幕を下ろした。





