「親子で取り組むゆめポッケ」 スタート
立正佼成会の小学生、中学生が平和活動として取り組む「親子で取り組むゆめポッケ」のキャンペーンが6月1日からスタートした。世界では、紛争が続いている地域があり、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2015年末時点で、紛争や迫害から逃れ、故郷や家を追われた人は、世界で6530万人に上り、14年よりも580万人多い。さらに、その半数が18歳未満の子供だという。
「親子で取り組むゆめポッケ」は、そうした子供たちを励まし、少しでも勇気づけようと、本会の小学生、中学生が保護者などと一緒に手作りの布製の袋(ゆめポッケ)に文房具やおもちゃなどを詰めて世界各国におくる取り組み。8月31日までのキャンペーン期間中、各教会の自主計画に基づいて世界の現状や取り組みの意義を確認する学習会を実施し、家庭でいのちの尊さや平和について語り合いながらゆめポッケを作る。
キャンペーンに先立ち、郡山教会は5月21日、「青年の日」の取り組みの一環として学習会を開催し、少年部員、学生部員ら33人が参加した。部員らは、『親子で取り組むゆめポッケ ハンドブック』をもとに取り組みの目的やポッケを受け取る子供たちに喜ばれる中身について学んだあと、ゆめポッケに添えるメッセージカードを作成。世界の子供たちに思いを馳(は)せながら、色画用紙に色とりどりのペンやクレヨンで、富士山や虹、植物、動物などを描いた。参加者の少年部員(6)は、「英語でメッセージを書くのは難しかったけど、動物やお花の絵を楽しく描けました。海外のお友達に喜んでもらいたい」と話した。
同日、墨田教会では、「親子で取り組むゆめポッケ」の責任者を務める青年婦人部長(44)ら5人が教会道場で、「ゆめポッケ」の啓発に関する事前勉強会を行った。「平成29年次 『親子で取り組むゆめポッケ』実施要項」をもとにキャンペーンの目的や意義、啓発方法を学んだほか、ゆめポッケに同封するものに関する注意事項を確認した。また、ゆめポッケを受け取ったアフガニスタンの少女の手記を全員で朗読。貧しくて手に入れられなかったノートや鉛筆、人形などを贈ってくれた日本の子供たちの「真心」に感動して涙を流したとつづられた文面をかみしめ合った。
青年婦人部長は、「勉強会を通して、私たちのメッセージは現地に確実に届いていることを実感しました。ゆめポッケを受け取る子供たちの笑顔を思い浮かべながら、教会で参加してくれる親子の皆さんと一緒に精いっぱい取り組みたい」と語った。