佼成学園女子高ハンドボール部が全国制覇 第40回選抜大会

「ジャパネット杯平成28年度第40回全国高等学校ハンドボール選抜大会」(公益財団法人日本ハンドボール協会主催)で、佼成学園女子高校ハンドボール部(東京都代表)が3年ぶり3回目の全国制覇を果たした。

今大会は3月24日から29日まで神戸市で開催され、地方予選を勝ち上がった全国42校が出場。同校の出場は10年連続22回目となる。

29日の決勝では、関東大会で1点差で敗れた水海道第二高校(茨城県)と対戦した。

試合は序盤、相手に先制点を許すも、積極的に攻撃を仕掛け、連続得点を重ねた。動きの速い相手の選手に苦戦し、中盤に同点に迫られたが、再び引き離した。「リードしても油断しないよう、攻めの姿勢で挑んだ」と今大会で最優秀選手に選ばれた金城ありさ選手(2年=大会時)。前半終了のホイッスルと同時に金城選手がミドルシュートを決め、佼成学園女子優勢のまま16対12で折り返した。

攻めの姿勢貫き

後半は、一進一退の攻防が続いた。相手ゴール前に迫るも、堅いディフェンスに阻まれ、それでもパス回しで切り崩そうと攻めの姿勢を崩さなかった。ミスから相手に主導権を握られる場面もあったが、キーパーの田村瑠莉選手(1年)が相手のシュートを連続でファインセーブ。相手に傾きかけた流れを引き寄せた。その後、得点を重ねた同校が23対21で勝利を収めた。

当日、試合会場には同校が宿泊していた立正佼成会神戸教会や豊中教会の会員ら約150人が応援に駆けつけ、うちわ太鼓や「ポンポン」を手に声援を送った。優勝を決めるホイッスルが響くと「ありがとう!」と書かれた手製の赤いボードが会場を彩った。

観戦した会員からは、「一球一球に心を込めてプレーする姿に勇気づけられた」「統率されたチームワークに感動した」など感想の声が上がった。応援席から声援を送った山内日出夫校長は、「佼成の宝もの」と選手をたたえた。

「“日本一になるために”と厳しい練習も仲間と励まし合い乗り越えてきました。今後は、夏のインターハイ、秋の国民体育大会の優勝を目指し、初の3冠を成し遂げたい」とキャプテンの須田希世子選手(2年)。石川浩和監督は、「選手一人ひとりの、日々積み重ねてきた力が発揮されました。キャプテンを中心に、苦しい時にもチームがまとまれたことが、優勝につながったと思います」と振り返った。