「WCCが声明 日本政府に海洋放出の再考求め」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

WCCが声明 日本政府に海洋放出の再考求め

日本政府は4月13日、東京電力福島第一原子力発電所から排出されている放射性物質を含んだ100万トン以上の処理済み汚染水(処理水)を、福島県沖の太平洋に放出する計画を承認した。これに対し、世界教会協議会(WCC)は同27日、日本政府に再考を促す声明文を発表した。

この中でWCCは、「(聖書の)創造の逸話は、全ての存在が相互に依存し合っているという事実を私たちに示しているが、周知の、あるいは、知られざる結果とともに、放射能によって汚染された水を放出することは、私たちが正しいと信じていることに反し、相互依存の創造界における多くの生命を危険に陥れる」と海洋放出に反対の意を表明。「福島県の水産業やその海域で生計を立てている人々への直接的な影響」以外に、「東アジア全域と、その他の地域における環境と人間の健康に対する、長期間にわたる被害の危険性」があるとの考えを示した。その上で、日本政府に対し、「この地域、さらに世界における生命と創造(自然)を擁護、支持する道を選び、非常に悲しむべき決断を再考するように」と訴えている。

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