「『人類のための祈り、断食、嘆願の日』に共に祈りを」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

「人類のための祈り、断食、嘆願の日」に共に祈りを

「人類の友愛高等委員会」(委員長=ミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿/バチカン諸宗教対話評議会議長)は5月2日、世界に向けて同14日を「人類のための祈り、断食、嘆願の日」とすることを提案し、新型コロナウイルスの世界的な流行の早期終息を願って、全ての人が共に祈りを捧げるよう呼び掛けた。これを受け、世界の諸宗教指導者が賛同の意を表している。

「人類の友愛高等委員会」は、昨年2月にローマ教皇フランシスコとイスラーム・スンニ派最高権威機関「アズハル」(エジプト・カイロ)のアハメド・タイエブ総長が署名した「人類の友愛に関する文書」の精神を世界に広く伝え、その実現を果たすための組織。昨年9月に創設された。

今回の呼び掛けを受けて世界教会協議会(WCC)は5月7日、世界350の加盟教会に対し、「世界レベルで実施される5月14日の祈りへの参加」を奨励。「私たちの民の多くが恐怖や不安を抱えており、感染による隔離や孤立、経済的な問題に直面し、死者を出した家庭や教会もある」として、その意義を説明した。さらに、祈りを通した世界の一致は信徒の意志であると強調。「WCCの加盟教会は、隣人が必要としていることに目を向け、それぞれの場所で伝統に沿った支援をし合おう。私たち人類が、一つの家族であるという認識を強められるように」との願いを表明した。

聖エジディオ共同体(カトリック在家運動体、本部・ローマ)は7日、「一人では救われない。諸宗教が平和と貧しい人々を擁護する文化を広めていくように」との願いを記した、マルコ・インパリアッツォ会長名による声明文を公表。同ウイルスの世界的な流行によって医療、経済は甚大な被害を受け、人道危機に直面している世界を救うため、同共同体も「人類のための祈り、断食、嘆願の日」に参画すると明かした。その日の祈りが「全ての人にとって、霊的で普遍的な象徴となるように」と言葉を寄せている。

一方、レバノンでは7日、中東キリスト教協議会(カトリック、プロテスタント、正教会、聖公会などで構成)、イスラーム・スンニ派とシーア派の17機関が共同で声明文を発表。「私たちは、レバノン国民と全ての人々に対し、この荘厳な祈りに参加するよう呼び掛ける」と宣言した。

アジアのカトリック国際通信社「UCAニュース」は8日、ミャンマーのカトリック司教協議会(CBCM)が教皇のメッセージを受けて、全16教区の信徒に、祈りに参加するよう奨励していると報じた。

ローマ教皇庁外国宣教会の国際通信社「アジアニュース」は12日、ベトナムのカトリック教会が、4日に発表された同委員会のアユソ委員長のインタビュー記事をベトナム語に翻訳したと報道。全世界の諸宗教者と共に「社会に善をもたらし、断食し、祈るように」と信徒に語り掛けた同委員長の言葉を用いて、広く参加を求めたとのことだ。

また、同通信社は、イラクのカルデア派カトリック教会の最高指導者であるルイス・サコ枢機卿(バグダッド大司教)が、国内のキリスト教徒とムスリム(イスラーム教徒)に向けてメッセージを送ったと報道。同枢機卿が、全ての人の平和、安全、安寧、喜びが果たされるよう、共に祈ろうとアピールしたと伝えた。

アジアのカトリック司教協議会連盟も、アジア全土のカトリック信徒に対して14日の祈りに参加するよう呼び掛けた。

インドネシアでは14日、ジョコ・ウィドド大統領が出席し、イスラーム、カトリック教会、プロテスタント教会、ヒンドゥー教、仏教、儒教の指導者が共に祈りを捧げる式典が企画されており、国営と民放のテレビ局が放映する予定だ。

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