「人類に対する敵との闘い――キリスト教と新型コロナウイルス」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)

新型コロナウイルス感染症の終息を祈ろう ローマ教皇が呼び掛け

ローマ教皇フランシスコは3月22日、毎週日曜日に行われる正午の祈りを、バチカン宮殿の教皇専用書斎で行った。その様子が中継された。

席上、教皇は世界で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大している状況に触れ、「全てのキリスト教徒が共に天(神)に向けて声を上げるよう提案したい」とアピール。全てのキリスト教指導者とリーダーが、信徒と共に、「創造主であるキリストが私たちに説いた“主の祈り”を一日に何度も唱え、そして、3月25日正午(日本時間午後8時)には一斉に唱えるように」と呼び掛けた。

また教皇は、同27日午後6時(日本時間28日午前2時)に「閉鎖されているサンピエトロ広場の壇上で、コロナウイルスの終息を祈り、世界を祝福するための式典を執り行う」と発表した。この中で、神の言葉(聖書)に耳を傾け、天に向けて祈りを捧げ、聖体(キリストの身体とされるパン)を礼拝すると説明。「(全世界のカトリック教徒に)メディアを通して霊的に参加するように」と語り掛け、同ウイルスの世界的な感染拡大に対し、祈りによって対抗していく意向を示した。

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