WCRP/RfP ミャンマーで第3回フォーラム 和解の取り組み進む
世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会とミャンマー委員会による「第3回ミャンマーにおける国内和解と平和的繁栄のためのRfPアドバイザリー・フォーラム」が11月14、15の両日に同国ネピドーで、「国際寛容デー」の16日にはマンダレーで行われた。諸宗教者、同国の政府や軍の代表、各国大使、国際機関の関係者、NGOの代表など300人以上が参加。立正佼成会からWCRP/RfP国際共同議長の庭野光祥次代会長が出席した。
WCRP/RfP国際委は、ロヒンギャをはじめ、いくつもの民族対立を抱えるミャンマーの平和を支援するため、昨年5月、同ミャンマー委と共催で「ミャンマー・ハイレベル諸宗教使節団」の会合を開催。そこでの議論を基にまとめた公開書簡を、庭野日鑛会長を含む使節団の代表がアウンサンスーチー国家顧問に提出した。また、この会合では、3年間で4回の「アドバイザリー・フォーラム」の開催を決定。昨年11月と今年5月に同フォーラムを行った。
同国の和解の取り組みに関して、これまで、国連をはじめさまざまな国際機関や国際社会が実施してきたが、主要な当事者による実践を伴いながら、本格的な展開が継続的になされているのはWCRP/RfPのみとなっているのが現状だ。ミャンマーの人々の主体性を尊重し、多種多様なサポートを行う姿勢が受け容(い)れられ、建設的な対話が続けられている。
この中で、個別の課題を検討するため、「教育」「全ての民族と少数派のための民族の権利と責務」「女性の参加とリーダーシップ」「青年のエンパワーメントと参画」「ラカイン州におけるアイデンティティー、多様性、共通の課題」の五つの常設委員会が設置されてきた。今回、「宗教の自由」が追加された。
14日の開会式では、アウンサンスーチー国家顧問をはじめ、トゥラ・ウ・アウン・コー宗教・文化大臣、WCRP/RfPミャンマー委のウ・ミン・スエ会長、WCRP/RfPのグナール・スタルセット国際名誉会長(ノルウェー国教会オスロ名誉司教)があいさつ。国際共同会長のK・ダンマサミ博士が、1995年にユネスコ総会で採択された「寛容原則宣言」について基調講演を行った。
その後、「宗教的自由のための諸宗教からのサポート」「常設委員会からの報告と提言」「WCRP/RfPの第10回世界大会報告」の三つの全体会合が行われ、「世界大会報告」では光祥次代会長が発表した。
全体会合の間には常設委員会が開かれた。課題の抽出や認識の共有を終え、解決に向けて具体的な行動に動き始めた委員会も出てきた。第1回フォーラムから参加する本会の和田惠久巳国際宗教協力専任部長は、同委員会について、「対話と協力によって具体的な取り組みが着実に進められている」と話す。
16日には、「国際寛容デー」のイベントが同国で初めて行われ、諸宗教指導者がそれぞれの宗教についてスピーチ。この後、国際的連帯を高めるセレモニーが催された。
光祥次代会長 ミャンマーでのスピーチから