「全米布教60周年記念サンガの集い」ラスベガスに会員300人が参集

苦に向き合い より良く生きるために

ハワイ教会の主任(53)は、先天的に足に障害のある次男(26)が自信を持てず、定職にも就かないでいることが心配だと発表。サンガから「彼の気持ちに寄り添ってあげなさい」と言葉を掛けられても、健康な自分には息子の気持ちを理解できないと感じており、息子との触れ合い方を相談した。

光祥次代会長は、子供を気に掛ける親心に理解を示しながら、親の価値判断による「幸せな人生」を子供に押し付けることは、子供にとって重圧になりかねないと指摘。大事なのは、子供への愛情を素直に表現することと述べた。

また、息子の現状にとらわれず、まずは自分自身が菩薩行に励むことが重要で、「サンガの悩みに耳を傾け、相手に寄り添う努力を続けていくうちに、息子さんの思いも理解できるようになります」とアドバイスした。

また他の参加者からは、法座の進め方に関する質問も出た。ある会員は、法座では誰もが自分の話を最後まで聞いてほしいと思って話すが、聞いている人の中には「教えを伝えたい」という思いから、相手の発表の途中でアドバイスをする人もいるとし、法座主の心構えを尋ねた。

光祥次代会長は、それぞれの立場を理解し、「皆が人の役に立ちたい」と願って法座に参加していることを法座主が信じる大切さを強調。「教えを伝えたいと願う気持ちを尊重しながら、その『伝え方』を一緒に考えていくような触れ合いをしてみてはいかがでしょう」と語り掛けた。

このほか、米国での布教者を育成する機関の必要性、手どり先での触れ合い方などについて率直に話し合われた。