イスラームの世界に触れる――東京・名古屋・神戸で「映画祭」開催

©イスラーム映画祭実行委員会

ムスリム(イスラーム教徒)が題材の映画を集めた「イスラーム映画祭2」(主催・イスラーム映画祭実行委員会)が1月14日、東京・渋谷区のユーロスペースで始まった。20日まで、毎日3、4作品が上映される。

同映画祭は、イスラームの文化や、そこに住む人々の暮らしを広く知ってもらうことがねらい。2015年に続き2回目となる。

実行委代表の藤本高之さんは、かつてバックパッカーで世界を旅行し、イスラームの文化に心を打たれた。映画祭の開催について「“イスラーム=テロ”というイメージが社会に蔓延(まんえん)していますが、大多数は私たちと同じように普通の日常を送っている人々です。映画を通して、ムスリムの生活を垣間見てもらえたらと願っています。どの映画もとても面白いですよ」と語る。

©イスラーム映画祭実行委員会

14日は開幕に合わせ、ムスリムとキリスト教徒が半数ずつ暮らすレバノンの小村を舞台にした『私たちはどこに行くの?』(監督・ナディーン・ラバキ、2011年)が上映された。宗教の違いで衝突を繰り返す男性たちの一方で、平穏に暮らすため、もめ事を回避するのに奮励する女性たちの姿を描く悲喜劇だ。当日の会場は満席となり、立ち見も出た。

映画祭では、国民の大半がムスリムのエジプトやチュニジア、イランを舞台にした映画のほか、多様な宗教が入り交じるインドやバングラデシュの作品を加えた9作品が上映される。ゲストによるトークセッションも行われる。

なお、映画祭は、1月21日から27日まで愛知・名古屋市のシネマテーク、3月25日から31日まで兵庫・神戸市の元町映画館でも開催される。

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