アブダビで第5回ムスリム社会における平和推進フォーラム 光祥次代会長がスピーチ 「世界の苦しみを“自分ごと”とし」
アラブ首長国連邦(UAE)・アブダビで12月5日から7日まで、「第5回ムスリム社会における平和推進フォーラム」が行われ、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際共同議長を務める庭野光祥次代会長が参加し、スピーチを行った。
同フォーラムは、イスラーム世界で激しい暴力と騒乱が起こり、過激主義への対応が求められていた2014年に発足。以後、毎年、ムスリム社会に影響力のある指導者が集い、平和に向けた解決策を探ってきた。
今回の大会テーマは『徳の同盟――世界平和への機会』。世界の諸宗教間に“徳”に基づいた同盟が結ばれ、国際社会に必要な宗教協力を見いだし行動を起こすことを目的に開催された。ムスリム社会の指導者を中心に600人が参加。光祥次代会長は、同フォーラム会長のシェイク・アブドラ・ビンバイヤ師(WCRP/RfP国際共同議長)からの招聘(しょうへい)を受け出席した。
5日午前、開会式では歓迎あいさつに続いて基調講演が行われた。同日午後から7日までは、『イスラームにおける徳の同盟――現代の視点』『宗教と現代の人道危機』など五つのテーマのもとに、13の会合(全体会合含む)が開かれた。光祥次代会長は、7日に『機関――アブラハムの兄弟宗教と世界的連帯の倫理』のテーマに基づいて行われた会合「宗教と世界的連帯に向き合う国際組織」の席上、スピーチに立った。
この中で、光祥次代会長は、1965年に第二バチカン公会議に出席した庭野日敬開祖が、ローマ教皇パウロ六世の「他の宗教者に対しても深い尊敬と愛と希望をもって接する」という言葉に触れ、確信を持って諸宗教対話・協力に取り組んだことを紹介。同じ考えの宗教指導者との出会いが70年の世界宗教者平和会議(第1回WCRP世界大会)の開催につながったと語った。