アブダビで第5回ムスリム社会における平和推進フォーラム 光祥次代会長がスピーチ 「世界の苦しみを“自分ごと”とし」

その上で、光祥次代会長は、WCRP/RfP創設メンバーが自らの「閉ざされた平和観」の限界を痛感するとともに、「歴史を見つめ直し、心を開き、他者の痛みに責任を持つ」という宗教者の役割を自覚し、「世界の見方を変え、人類的視野、地球的視野」に立った意義を強調した。

さらに、情報通信の発達した現代でも、「世界の苦しみを本当に“自分ごと”とし、痛みを感じている人がどれほどいるでしょう。私たちに必要なのは心を開き、歴史を、世界を捉え直すことであり、それを体で学び取っていく経験だと思います」と指摘。立正佼成会が、第二次世界大戦中の日本の加害にも目を向け、フィリピン・バターンに友好と平和のシンボルとして「フレンドシップタワー」を建設して慰霊供養を続けていることや、「一食(いちじき)を捧げる運動」などを挙げ、相互理解による調和の必要性を訴えた。

光祥次代会長は最後に、「救おうとすれば救えるものを、私たちは不可能としてあきらめる場合がありはしないかを反省したいと思う。すべての宗教者が、すべての兄弟姉妹を救うために、そして世界平和のために、力を合わせて立ち上がることに目覚めなくてはならない。神よ、仏よ、私たちに勇気と、智慧(ちえ)と、調和の心をお与えください」という庭野開祖の言葉を紹介し、スピーチを結んだ。

この後、光祥次代会長は地元テレビ局の取材を受けた。