法輪閣で第十回仏教合唱音楽交流会 9団体が練習の成果を発揮、澄んだ歌声を披露 

佼成合唱団名誉指揮者・磯部光正氏の談話

日本の明治時代以降の仏教音楽には、西洋音楽の手法が用いられました。この「仏教讃歌」は当初、京都にある浄土系教団で活発な取り組みがなされ、そこから数多くの仏教者、音楽関係者のご努力により世に広まりました。ですから、京都から伝わった仏教讃歌も数多くあります。

仏教讃歌の歌詞には、仏の教えが説かれています。教えを広く伝えるため、歌詞だけでなく、人々に親しみやすい曲調で作られています。また、キリスト教の賛美歌で神やイエス・キリストがたたえられるように、仏教讃歌でも仏への報恩感謝の歌詞があふれていますが、同時に、仏教では全ての人に仏の性(仏性)が具(そな)わっていると説かれるため、衆生をたたえるのが特徴です。

宗教音楽というと、多くの人は賛美歌を想像されると思いますが、日本で作られた仏教讃歌にも心を豊かにしてくれる魅力がたくさんあります。多くの方に知って頂けるよう、普及に努めたいと願っています。