ヤジディ教徒のナディア・ムラド・バセ・タハ氏がノーベル平和賞を受賞 本会がウェブサイトに「お祝いのメッセージ」

2016年9月19日、国連本部で行われた「難民と移民に関する国連サミット」で演説するナディア・ムラド氏 © UN Photo/Cia Pak

今年のノーベル平和賞にイラクの少数派ヤジディ教徒のナディア・ムラド・バセ・タハ氏(25)が選ばれたことを受け、立正佼成会は受賞者発表翌日の10月6日、教団ウェブサイトに「お祝いのメッセージ」を掲載した。

ヤジディ教とは、イラク北部からトルコ東部の山岳地帯に居住するクルド人によって信仰されている宗教。信徒は約60~100万人で、少数派になる。ヤジディ教徒の多くは、イラク北部に居住していたが、「イスラーム国」(IS)を名乗る過激派組織が、「悪を崇拝している」と非難し、大勢の住民を虐殺し、女性や子供を連れ去った。これまで苦難を強いられてきたクルド人の中でも、特に激しい迫害や暴力にさらされている。

今回のメッセージの発表は、本会はヤジディ教徒の苦難を日本に伝え、国際的な保護がなされるよう、つながりを深めてきたことを踏まえてのものだ。

本会も加盟する世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会「和解の教育タスクフォース」は今年7月、イラクのヤジディ教徒国際代表「プリンス」で、ヤジディ教最高評議会会長のブリーン・タフシーン師と、カラフ・メルザ博士を日本に招聘(しょうへい)。同10日午後にメディア関係者も招き、本会の施設である普門メディアセンター(東京・杉並区)で特別学習会『ヤズディ大虐殺を知る』を開催した。また、これに先立つ同日午前には、本会の大聖堂(東京・杉並区)で行われた式典の席上、参集した会員を前に、ブリーン・タフシーン師がスピーチを行った経緯がある。

光祥次代会長が「お祝いのメッセージ」を送付

受賞者発表を受け、同日本委「和解の教育タスクフォース」運営委員である庭野光祥次代会長は10月6日、ブリーン・タフシーン師に宛て「お祝いのメッセージ」を送った。

光祥次代会長は、2016年11月にローマの教皇庁立グレゴリアン大学で行われた「いつくしみの特別聖年」に合わせた国際シンポジウムにおいて、タフシーン師がヤジディ教徒の惨状を訴える講演を聞いた。席上、スピーチを行った光祥次代会長が「ヤジディの皆さまを全力で支援します」と語り、ここから本会とヤジディ教との交流が始まった。WCRP/RfP日本委にも、ヤジディ教徒への理解の促進を働き掛けてきた。

「お祝いのメッセージ」の中で光祥次代会長は、ナディア・ムラド氏のノーベル平和賞受賞は「ヤジディ教徒の皆さまの平和を願っている私たちにとりましても、大きな喜びであり、誇り」であるとし、「IS」から受けた暴力を国際社会に告発し、紛争の手段としての性暴力を止める努力を続けてきたナディア・ムラド氏の勇気に心から敬意を表した。その上で、全てのヤジディ教徒の人々に「一日も早く平和な日々が訪れますように、祈り、共に行動していくことをお約束し、お祝いの言葉とさせていただきます」との心情をしたためた。

立正佼成会ウェブサイト

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