ありがとう普門館 本会会員による感謝供養のつどい

普門館への感謝を込め、ステージで妙法蓮華経観世音菩薩普門品を読誦

「普門館への感謝供養のつどい」(同実行委員会主催)が4月28日午前、午後、夕方の3回行われ、東京・杉並区の普門館に計1850人の立正佼成会会員が参集した。

これは、落成から48年を迎え、今年12月から解体作業に入る普門館に感謝を捧げるとともに、「普門の精神」(すべての人を受け入れ、共に歩むという観世音菩薩の願い)を受け継ぐ目的で開かれたもの。

午前10時、映像作品「ありがとう普門館」が流れた後、「思い出と感謝のメッセージ」として、杉並教会壮年部長が普門館の思い出を紹介。落成した日に、鼓笛演奏を行った体験や青年部時代に地域の子供たちを招いて開催したつどいなどを述懐し、「今後は普門の精神を私たちが実践していくことが、普門館への報恩感謝につながる」と述べた。

普門館の大ホール。本会の活動会場のほか、さまざまなアーティストよるコンサートが行われた

次いであいさつに立った庭野光祥次代会長は、上空から見ると普門館が二つの円が重なった形状になっていることに触れ、「仏教の教えの中で、二つあるということはとても大事なことです」と説明。「私たちはたくさんの人と出会う一方で、法華経や仏教の“ひとしずく”(エッセンス)を学んでいます」とし、広さと深さの両方あることが庭野日敬開祖の願いであり、その精神が普門館に現されていると参加者に語り掛けた。

さらに、「これから生まれる子供たちは、普門館を見ることはかないません。私たちは、(自らの)後ろ姿で普門の精神を示し、他者の苦しみに目を向け、生きがいのある豊かな人生を送れるように努力していきたいものです」と語った。

この後、「妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五」を参加者が読誦(どくじゅ)し、普門館への感謝の思いを表した。

ステージ後方の壁に設けられたメッセージボード

当日はステージ後方の壁にメッセージボードが設けられ、感謝の思いを書き記す参加者の姿が見られた。杉並教会の女性会員(70代)は、20代半ばの頃、母親に誘われて「民謡民舞大会」に出演したという。「母は日本舞踊を方便に、私を教えに導いてくれました。普門館は私の信仰の原点、母との思い出が詰まった場所です」と感慨深げに話した。

なお、午後の部では中村憲一郎常務理事が、夕方の部では川端健之理事長があいさつに立った。