本会バングラデシュ教会がロヒンギャ難民の支援活動 一食平和基金から寄託受け
立正佼成会一食平和基金からの寄託を受け、本会バングラデシュ教会は現在、ミャンマーから逃れてきたロヒンギャ難民の支援活動に取り組んでいる。難民で膨れ上がるキャンプの状況や支援の様子とともに、有富教順同教会長の談話を紹介する。
今年8月、ミャンマー西部ラカイン州でロヒンギャに対する同国政府の掃討作戦が実施され、隣国のバングラデシュに逃げた人々が難民となっている。仏教国のミャンマーで、少数派ムスリム(イスラーム教徒)のロヒンギャは、「違法な移民」として国籍を剥奪され、移動や結婚を制限されるなど差別や迫害を受けてきた。
難民の数はこれまでに61万人を超え、その多くは、バングラデシュ南東部コックスバザール県のウキヤ地区などに流入。ユニセフの発表(10月3日)では、難民の約6割が子供で、その半数が5歳未満、難民全体の3%を妊婦が占める。
この問題に対し、一食平和基金は9月19日、緊急支援として、NGO資格を持つ立正佼成会バングラデシュ教会に2万ドルの拠出を決定した。
支援金の寄託を受けたバングラデシュ教会では、会員たちが、現地の国連職員や政府関係者を通じて情報収集を進め、9月26日にウキヤ地区の難民キャンプを視察。現地では、丘陵地の林を切り開き、竹の柱にビニールシートの屋根という簡易的な造りの避難所が陸軍により設営され、支援物資の配布が始まっていたが、さらに難民が増え続ける状況に対応が追いつかず、多くの人々が野宿を強いられていた。
視察後、同教会は県知事らと調整し、一次支援先のキャンプを選定。10月28日、会員20人が、同地区バルカリにある2カ所の難民キャンプを訪れ、防寒用の毛布1000枚を配布した。この様子は後日、テレビで全国放映された。