本会バングラデシュ教会がロヒンギャ難民の支援活動 一食平和基金から寄託受け

厳しい環境で暮らす人々のために

(提供・バングラデシュ教会)

キャンプを訪れた有富教会長によると、衛生的な水とトイレが不足しているほか、国連やNGOからの支援物資はキャンプで身分証明(ID)の登録が済んだ難民しか受け取れず、全体には行き渡っていないとのことだ。さらに、同国政府はロヒンギャを国際条約で規定される「難民」とは認めておらず、人道的立場から一時的に支援する方針を取っていることから、現段階では子供の教育など、長期的な支援の見通しは立っていない。

同教会による二次支援は今月29日、三次支援は12月16日の実施が決まっている。

一方、難民キャンプ周辺に暮らす会員の中には、活動に先んじて自主的に支援に当たった人もいる。

丘陵地の林を切り開き設営された避難所。難民は過酷な状況下で生活を送る(提供・バングラデシュ教会)

リタ・バルアさん(40)は、着の身着のまま逃れてきた大勢の難民を見て、地域住民に衣類の提供や募金を呼び掛け、集めた衣類や募金で購入した食料を手渡した。

現在、個人による支援は軍に規制されているが、当時を振り返り、バルアさんは、「ロヒンギャの方々のために自分にできることを探しました。『目の前で苦しむ人を助けなさい』というのが庭野開祖の教えであり、そのことを実践させて頂きました」と語った。

WCRP/RfP国際委、ACRPが緊急アピール

ロヒンギャ難民問題を受け、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)国際委員会は、アジア宗教者平和会議(ACRP)と連名で今回の人道危機に関する共同緊急アピールを発表し、各国委員会を通じて、緊急勧募を呼び掛けている。加えて、緊急支援として、バングラデシュ教会が加盟するWCRP/RfPバングラデシュ委員会に1万5000ドルを寄託。同委メンバーは10月12日、バルカリにある難民キャンプを訪れ、1300世帯に感染症を予防するため蚊帳を配布した。

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