核兵器全面的廃絶のために NPO法人「ガイア・イニアシアティブ」代表・野中ともよ氏

お金もうけの果てにもたらされた全ての負の現象、その先にある破滅をたった一発で起こしてしまうのが核兵器です。

北朝鮮は、核兵器を持っていないと外国との交渉で上に立てないと思っている。50~60年前の世界で言われていたことをずっと思い込んでいる。私たちは「お気の毒ね」って、思わなければ解決できないですよ。核兵器の撃ち合いになれば、何が起こるでしょう? 話し合いを、なぜできないのでしょうか。

「必要なのは対話ではない。圧力だ」と、国連で安倍首相は演説しました。その言葉を聞いて、私は椅子から落ちそうになりましたが、その時、気づいたことがあります。私は、“核兵器”というものに、反対意見の声を上げてこなかった。その声を上げてこなかった私たちマジョリティーの問題なのだと思ったのです。

「さぁ、変えていこう」。一歩踏み出す時です。その際、一人ひとりができることは何でしょうか。

「そうだ。核を持っているやつは許し難い。核や原発賛成のやつはやっつけろ」というのであれば、それは自らの意識を表すだけであって、解決につながらないと思います。

もちろん、時にはこうした声も大切。ですが、違う視点で考えてください。日常、人を一人を殺したら、それは殺人罪でしょう? それなのに、一発で、そこに生きている全ての命を壊すことができるものを持っていることを許しているのって、ダサくないですか? 社会として、世界としてダサいですよ。

だから、「犯罪者だ」という前に、「ダッセー。核を持っていると頂点に立てるなんて、今頃、そんなこと言ってるの。あなたの大切な人たち、みんな殺されるよ。やったら、やられるんだよ。そんなの持ってても仕方ないじゃん」って。核兵器を持つそのダサさに気づいた私たちが、そうした声を上げていきましょう。“おしゃれな行動”で伝えられるといいなと思います。

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