立正佼成会 庭野日鑛会長 8月の法話から

8月に行われた大聖堂での式典と波木井山円実寺での「第七百三十六回波木井山川施餓鬼法要」から、庭野日鑛会長の法話を抜粋してまとめました。

恩恵を自覚する

つい私たちは「暑いな」とか、「また今日は35度以上だ」とか、天気に文句を言ってしまいます。しかし、お日様にしても、お月様にしても、私たちに無限の恩恵をもたらしてくださっています。私たちは、それを頂いて、生きています。この時期は、確かに暑いに違いありませんが、もし太陽の光がなければ、私たちだけでなく、植物も、動物も生きていくことはできません。

日本の7月、8月は、暑いと決まっているので、日頃からなるべく文句を言わずに、お日様のおかげさま、お月様のおかげさまに気づき、その恩恵をたくさん拾い出し、そして前向きに生活をしていく――そういう習慣を身につけていくことが大切です。
(8月1日)

苦を通して自らを磨く

仏教では、人生が、意義のあるものになるか、ならないかは、私たちの心次第であると教えています。個々の心が、大切であるわけです。心――精神あるいは魂と言ってもいいかもしれませんが、それは、私たちがこうして肉体を持ち、肉体があってこそ、初めて成長するのだと言われています。

人によって、いろいろな考えがありますが、私たちは亡くなると、魂の状態で、あの世へ行くとも言われます。ある方によりますと、その時は、肉体がなく、魂だけですから、苦しいとか、お腹(なか)が空(す)いたとか、そういうことは全然ないのだそうです。

一方、実際に肉体を持つとは、さまざまな苦しみを経験するということです。そして、病気、事故、災難、厳しい言葉、冷たい言葉などが、魂を磨く、精神を磨く、心を磨く上で、とても大切になります。

病気になるとか、事故に遭うとか、災難に遭うとか、また厳しい言葉、冷たい言葉を耳にするのは、決して喜ぶべきことではありませんが、そういうことがあるからこそ、私たちは、心、精神、魂を磨くことができる、成長することができるのです。このように受け取って、これからの人生を歩んでいくことができたら、素晴らしい人生になると思います。
(8月1日)

幸福な人生は感謝から

たいていの人は、不平・不満、愚痴(ぐち)、泣き言、悪口、文句を言って、人生を過ごしてしまいます。しかし、本来人間は、お日様、お月様などから無限の恩恵を受けて、生かされて、生きています。そのことに気づきなさい、というのが仏さまの教えです。つまり、「『ありがとう』という感謝の心を持って生きていきなさい」というのが仏さまの教えであるのです。

その意味で、私たちの人生を意義あるものにしていくには、いのちがある限り感謝していくことが大事になります。そうした感謝の心をしっかりと身につけることができれば、人生は幸福なものになっていくに違いありません。
(8月1日)

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