えっ、これも仏教語!?(4) 【たりきほんがん】他力本願
「自分はなんの努力もせず、他人の力に頼って願望を成就しようとすること」などと、好ましくない意味で使われていますが、これでは、さぞ、阿弥陀さまもお嘆きのことでしょう。
どんな人間をも必ず救いとってくださる阿弥陀さまの本願に、われら凡夫(ぼんぷ)は「我(が)」を捨て、また自分のちっぽけな“はからい”なんぞも捨て、さらに一切を捨離してゆだねきること。それが「他力本願」の本来の意味です。
しかし、我はいつも頭をもたげてきますし、“はからい”で心はいつも惑乱しています。捨てきることなどなかなかできません……。
※参考文献
『暮らしに生きる仏教語辞典』山下民城・編/『仏教ことわざ事典』須藤隆仙・著
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