スペインの歴史が生んだ諸宗教対話指導者の逝去――アユソ枢機卿(海外通信・バチカン支局)
スペインの歴史が生んだ諸宗教対話指導者の逝去――アユソ枢機卿
11月25日に逝去したバチカン諸宗教対話省長官のミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿は、ローマ教皇フランシスコのほとんどの国際旅行に同行し、特に、キリスト教徒が少数派の諸国への訪問を「友愛の旅」と呼んでいた。枢機卿に任命されて1カ月後の2019年11月には、教皇の来日にも随行した。だが、23年の教皇のモンゴル訪問に随行した後、体調を崩し、ローマ市内のカトリック総合病院への入院と手術を繰り返していた。そして先月、同病院で危篤状態に陥り、天に召された。72歳だった。
「韓国の民主主義を擁護するキリスト教、仏教と世界教会協議会」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)
韓国の民主主義を擁護するキリスト教、仏教と世界教会協議会
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12月3日、「非常戒厳」を宣布し、6時間後にそれを解除した。その理解困難な大統領決断が生み出した政治混乱に憂慮する韓国教会協議会(NCCK)は4日、「1987年に始まった韓国の民主化以来、韓国国民は民主主義に対する信頼を構築してきたが、尹大統領はそれを裏切った。彼の行為は、韓国社会を深い暗闇へ引きずり込もうとする試みであり、われわれの(民主化へ向けての)努力を台無しにするものでもある」との声明文を公表した。
「バチカン諸宗教対話省長官のアユソ枢機卿が逝去」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)
バチカン諸宗教対話省長官のアユソ枢機卿が逝去
ローマ教皇フランシスコは11月25日、バチカンでジャイナ教の国際使節団と謁見(えっけん)した。彼らへのスピーチ中で、「バチカン諸宗教対話省長官であるミゲル・アンヘル・アユソ・ギクソット枢機卿の病状が悪く、瀕死(ひんし)の状況にあるので、彼のために祈ってください」と要請したが、アユソ枢機卿は同日午後、逝去した。葬儀は27日午後2時(現地時間)、バチカンの聖ペトロ大聖堂で執り行われ、教皇の臨席も予定されている。
東村山教会発足50周年記念に際する宿直の取り組み
午後9時。教会道場の見回りなどを終えた壮年部員が受付に集う。車座に並べた椅子に座ると、歓談が始まった。「子育ての多くを妻に任せきりで、本当に感謝している」「AI兵器の倫理的な規制を作るために宗教の役割は大きい」。和やかな雰囲気での語らいは、立正佼成会東村山教会が発足50周年を機に実施した「宿直修行」の一場面だ。
「カンタベリー大主教の引責辞職」など海外の宗教ニュース(海外通信・バチカン支局)
カンタベリー大主教の引責辞職
英国国教会と聖公会(総信徒数・165カ国8500万人)の最高指導者であるジャスティン・ウェルビー・カンタベリー大主教は11月12日、同教会のボランティアであったジョン・スミス弁護士による、英国とアフリカの教会での男性や子どもに対する性的、心理的、身体的な虐待への対応で責任を問われ、辞意を公表した。
「第21回奈良県宗教者フォーラム」から 大本山須磨寺の小池陽人寺務長が基調講演
第21回奈良県宗教者フォーラム(同実行委員会主催)が9月26日、奈良市の真言律宗総本山西大寺の興正殿で開催された。テーマは『宗教が社会とどう関わっていくか~社会活動・福祉の心を見つめる~』。仏教、神道、キリスト教、新宗教の指導者、市民ら約100人が参加した。
「バチカンから見た世界」(164) 文・宮平宏(本紙バチカン支局長)
3宗教間の融和なくして中東和平は実現できない(13)―イスラエルは単独で自国防衛できるのか―
イスラエルのネタニヤフ首相は、同国の司法機関から収賄、詐欺、背任などに関する容疑を追及されている。だが、現政権は昨年7月、「最高裁判所の判断を議会の過半数で否決できる司法制度の見直し」を立法化した。ネタニヤフ首相は、「裁判所による権限乱用を防ぐため」との理由を示して改革を正当化した。
教皇のカトリック教会施政方針に大きな影響を与えた“解放の神学者”が逝去(海外通信・バチカン支局)
南米ペルーの首都リマで10月22日、第1回庭野平和賞を受賞したブラジルのヘルダー・ペソア・カマラ大司教(オリンダ・レシフェ大司教区)らと共に、「解放の神学」の祖師と呼ばれたグスタボ・グティエレス神父(ドミニコ会)が逝去した。96歳だった。
日本被団協がノーベル平和賞を受賞 WCRP日本委が祝意のメッセージ
日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が10月11日、ノーベル平和賞を受賞した。これを受け、世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会は翌12日、戸松義晴理事長(浄土宗心光院住職)名で受賞を祝うメッセージを公表した。
2国家解決策を目指す両国の和平提唱者が教皇と懇談(海外通信・バチカン支局)
イスラエル軍によるガザ、レバノンへの侵攻で、中東紛争の「2民族2国家解決策」は厳しい状況に置かれている。しかし、「イスラエルとパレスチナの停戦、ハマスに拉致されているイスラエル人の解放、2国家原則を基盤とする中東紛争の対話による解決」を信じて活動する政治指導者、平和運動家がいる。