ヘッダースライド

ミンダナオに吹く風(3) 文・松居友(ミンダナオ子ども図書館代表)

鳴り響く銃声 そして、かなたに上る煙

今でこそかなり穏やかになったものの、ミンダナオ子ども図書館の活動を始めた2000年以降の10年間は、3年おきぐらいに起こる大きな戦争で、避難民が続発した。それ以外にも毎年のように「リドー」と呼ばれる地域紛争が勃発し、若者たちと一緒に避難民救済に駆け回った。

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『現代を見つめて』(7) 文・石井光太(作家)

学ぶことが楽しみな子供たち

途上国のスラム街や難民キャンプの学校へ行くと、子供たちが笑顔で楽しそうに勉強をしている光景をよく目にする。まるで宝物を前にしたように目を輝かせ、大声で計算をしたり、英語をしゃべったりしているのだ。

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イスラームの世界〜あなたの上に平安あれ(4) 文・奥田敦(慶應義塾大学教授)

アルハムドゥリッラー すべての称讃はアッラーに

昨年の熊本地震。4月14日の夜の前震から16日未明の本震、その後も九州が揺れ続けた。多くの人々が命を奪われ、多くの家屋が倒壊あるいは倒壊の危機にさらされ、一時期は電気、ガス、水道、交通機関などが完全に麻痺(まひ)した。多くの人々が避難生活を強いられ、その間、子供たちも困難な通学を余儀なくされ、感染症やエコノミークラス症候群による二次的、三次的な被災が深刻の度を増し、対応が求められた。あれから1年、思われているほど復興が進まないという報道が盛んになされる昨今である。

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【被災地障害者センターくまもと事務局長・東俊裕さん】「災害弱者」をつくらない 障害者と共にある社会へ

熊本地震が発生する2週間前、障害者に対する差別の禁止と、障害に応じた配慮(合理的配慮)を行政に義務付ける「障害者差別解消法」が施行された。災害時にも適用されなければならなかったが、熊本地震での行政の対応は不十分だったと、弁護士の東俊裕氏は指摘する。自らも被災する中、被災地で孤立する障害者の支援に取り組んできた。東氏に、「災害弱者」をつくり出さないため、熊本地震から見えた課題について聞いた。

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早春賦

“春は名のみの風の寒さや”早春賦の詩を思い浮かべる。4月下旬とはいえ裏磐梯の春はいまだ浅く、木立は冬眠から冷めやらぬかのように湖面に影を落として季節の訪れを心待ちにしている。柔らかな光がたゆたう時間の長さを計って春の兆しを告げるかのよう。

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