WCRP/RfP日本委青年部会「サマーキャンプ」 九州豪雨の被災地で慰霊
世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会青年部会の「第21回サマーキャンプ」が8月25日から27日まで、佐賀・基山町の中山身語正宗大本山瀧光徳寺で開催された。テーマは『ともに支えあう――Sacred Action Go for Ambitious(宗教的実践から大志を抱け)』。6教団から32人が参加した。
25日、参加者は同寺大本堂を正式参拝。次いで、『ボランティア実施にあたっての宗教者の心得』と題し、中山身語正宗の河野乘慶教学部長による講演が行われた。
河野部長は、昨年の熊本地震、今年7月の九州北部豪雨での被災地支援に言及。被災者との触れ合いを重ねた経験から、「寄り添う」とは、善意の押し付けではなく、苦しみを受けとめることから始まると語り、「相手の気持ちの理解に努め、いかに自らの心を相手の心情に近づけるかが大切」と述べた。
夕方、参加者は「宗教実践」として、迷いや執着を捨て、自己中心的な気持ちを洗い流すとされる、同教団の「滝行」を体験した。
26日には、朝6時から同教団の「朝勤行」に参加。この後、九州北部豪雨で被災した福岡・朝倉市杷木(はき)地区を訪れた。当初、ボランティア活動を行う予定だったが、荒天のため中止。大きな被害を受けた同地区を視察した上で、寒水川(そうずがわ)周辺で豪雨による犠牲者に黙とうを捧げた。
27日にはグループワークに取り組み、『宗教的実践から大志を抱くとは?』をテーマに意見を交換。参加者からは「宗教宗派は異なっても、世界平和や社会的弱者の助けになるという目的は皆一緒」「信仰を持つ私たちは、『祈り』という共通の行動ができる」といった考えが示された。
立正佼成会福岡教会に所属する青年女子部員(20)は、「ボランティアはできませんでしたが、激しい雨で川が増水する様子を見て、災害時の恐怖を感じました。今度は、教会の仲間に声を掛け、ボランティアとして訪れたい」と語った。