ベトナム、ラオスの宗教指導者が来日 WCRP/RfP日本委と交流
ベトナム、ラオス両国の宗教指導者、政府関係者7人が5月13日から17日まで日本を訪れ、国会議員や世界宗教者平和会議(WCRP/RfP)日本委員会のメンバーと懇談した。WCRP/RfPへの理解を深め、国内外で宗教協力の推進を図るための視察と交流が目的。WCRP/RfP国際委員会の杉野恭一副事務総長、同国際事務局のエリダ・ジュベイリ氏が同行した。
社会主義の両国では、宗教団体とその活動は、政府の統制下におかれている。90カ国に国内委員会を設けるWCRP/RfP国際委は、両国の政府や諸宗教指導者と交流を重ね、諸宗教協力の基盤づくりを進めてきた。今回の会合は、協議を重ねる中で、日本の取り組みを視察する企画が提案され、同日本委の受け入れのもと実施された。
一行は15日、参議院議員会館でWCRP/RfP国際活動支援議員懇談会に所属する国会議員と意見を交わした。その後、東京・品川区のホテルで同日本委のメンバー約30人と懇談した。
冒頭、同日本委の庭野日鑛会長(立正佼成会会長)があいさつ。歓迎の意を表し、「皆さんの平和のために、私たち日本委員会も力を尽くして協力させて頂きたい」と述べた。
杉野副事務総長による両国の代表団の紹介に続き、来日した両国の代表者が自国の宗教事情や政治との関わりを、同日本委の代表は宗教協力活動などを紹介した。
この中で、僧侶でラオス仏教中央協会常設委員会のアティパタイ・マイトリジット師は、同協会が政府と協力し、HIV(エイズウイルス)の感染防止をはじめ、薬物の乱用を防ぐ青少年への啓発、農村地域での識字教育などの活動を展開していると発表。「仏法に基づく社会活動で、市民と国に貢献している」と話した。
また、ベトナム政府宗教委員会副委員長のズン・グノッ・タン氏は、同国には15の宗教があり、国民の95%が信仰を持っていると説明。「政府と宗教は協力し合い、民族の融和を図り、宗教の連帯によって文化と国の防衛に貢献している。日本で学んだことを政府に報告し、諸宗教対話・協力について研究を進めていきたい」と語った。