「開祖さま生誕会」で庭野会長が法話 連綿と紡がれてきた、いのちへの感謝説く (動画あり)

庭野会長は、生前の庭野開祖が話していた「七五三」の意味合いに言及。子供の成長を祝うだけなく、家庭教育の重要性が込められていると説いた

立正佼成会を創立した庭野日敬開祖の誕生を祝うとともに、その遺徳を偲(しの)び、会員一人ひとりがさらなる精進を誓う「開祖さま生誕会」が11月15日、大聖堂(東京・杉並区)で挙行された。式典の様子はインターネットの動画共有サイトを通じてライブ配信(会員限定)された。

式典は、東京佼成ウインドオーケストラによる序奏で開幕。國富敬二理事長を導師に読経供養が行われ、聖壇上に着座した庭野日鑛会長が「啓白文」を奏上した。

次いで、相模原教会青年婦人部長(52)が体験説法。結婚当初から父親に信仰を反対されながらも、青年部長、支部長などの役に就き、修行に励んできた母親が、退任後に認知症を患ったことに対して、「母は幸せなのか。父に反対されながらもお役を頑張ってきたのに」と、やるせない気持ちを抱えていたことを吐露した。

しかし、父親が、母親の喜ぶことをしようと年回供養を自ら願い出て、仏供膳(ぶつぐぜん)を手作りする姿や、日常生活に介護が必要な母親に献身的に寄り添う姿を通して、家族で母親の介護ができる幸せを実感したと発表。信仰をしても病を患う母親をふびんに思っていたが、母親は家族が支え合えるようになることを願って修行をしてきたのだと気づいた体験を紹介した。そして、祖母、母親から受け継がれた法縁への感謝の思いを述べた。

式典の様子(クリックして動画再生)

この後、庭野会長が法話に立ち、東井義雄氏の「誕生日」という詩を読み上げ、両親、祖父母、さらにそれ以前の先祖と、何億年も昔から連綿と紡がれてきたいのちによって、自分が誕生したことに感謝する大切さを説いた。

また、生前の庭野開祖が自身の「誕生会」で、子供の成長の節目を祝う「七五三」が11月15日に行われることを法話で話していたことに触れ、七五三の意味合いに言及。単に成長を祝うだけでなく、小学校に入るまでの子供は純真で、物事を吸収するエネルギーが大きいため、しっかりと家庭で教育する重要性が込められていると説明した。さらに、人を敬い愛する心は家庭で培われていくため、家庭教育は子供の人格形成、ひいては、社会の衰退、国家の興亡にまで影響すると強調。今日の生誕会を機に、改めて七五三の意味をかみしめ、「皆さんとともにこれからの世代のため、努力、精進させて頂きたい」と述べた。

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