学林 「他教団練成」がオンライン開催 音羽山清水寺の大西師が講話

清水寺の西門(さいもん)について説明する大西師。当日はオンラインで開催された(「Zoom」の画面)

立正佼成会学林による「ZOOM練成in清水寺(他教団練成)」が10月31日、ウェブ会議システムを使って開催された。学林本科生、学林海外修養科生ら28人が参加した。

当日は、北法相宗音羽山清水寺(京都市)からライブ中継を行い、「オンライン参拝」を実施した。講師を務めた同寺執事補の大西英玄師が成就院や本堂、西門などを案内し、本尊の十一面千手観世音菩薩や西門について説明した。

続く講話で大西師は、人と良い関係をつくるには、自分から思いを伝えることが大切で、それが相手に届くためには「自身の思いの純度を高める」ことが必要と指摘。それによって自分の中に思いやりの心が育まれていくと語った。

また、真の謙虚さとは、常に自らを省みて少しでも自分を改善しようと前向きに行動する姿勢であり、謙虚さを保ち、たくさんの経験を味わうことで想像力が豊かになると述べた。

その上で、「私たち宗教者は『今』を懸命に生きることが、自らのいのちを尊ぶ生き方である」と強調。諸宗教協力を築いた先達への感謝を胸に、「互いに手を携えて人々の救いにつながる行動を起こしてまいりましょう」と語りかけた。

この後、質疑応答が行われた。周囲の人との調和のために心がけるべき姿勢、宗教者としての祈り、地域に開かれた教団施設の活用方法などに関する質問が出された。

この中で学林生の女性(21)は、「佼成新聞」に連載された大西師の寄稿「清水寺に伝わる『おもてなし』の心」の内容に触れ、自らが身の回りの人に安らぎとなる、「心の一呼吸の『間』」を与える存在になるにはどうすればいいのかと尋ねた。

大西師は、日頃から調和のために心がけている姿勢は、まずは相手の全てを無条件に肯定することと説明。「相手を好きになる」「相手の目線に立つ」という前提からスタートしていくことで相手との信頼関係が生まれ、心の一呼吸の「間」を与えられる人になると語った。