新潟教会、京都教会が他団体と協働し、困窮家庭の子供たちを支援

新潟市・東区プラザには、会員から寄せられた食料品などが並べられた(写真・新潟教会提供)

新型コロナウイルスの感染拡大によって経済的に困窮する家庭が増えている。立正佼成会新潟教会、京都教会はこのほど、他団体と連携して、困窮家庭の子供たちを支援する活動を行った。それぞれの取り組みを紹介する。

【新潟】「フードパントリー」に協力 地域に根差した支援を

新潟教会は3月7日、新潟市・東区プラザで開催された、ひとり親世帯に食料品などを無料で配布する「フードパントリー」(主催・にいがたお米プロジェクト)に物資を提供し協力した。会員がボランティアスタッフとしても参加し、活動を支えた。

「にいがたお米プロジェクト」は市民によるボランティア団体で、児童扶養手当を受給するひとり親家庭などに毎月、無償で米5キロを宅配している。新型コロナウイルスの感染拡大が長期化し、支援を求める人が増える一方、支援物資の調達や、配達の費用、人材の確保が課題となっていた。そうした中、同教会は昨年、コロナ禍の被害に対応して活動する地元の団体を応援する「一食(いちじき)地域貢献緊急支援プロジェクト」として、同団体に支援金を贈呈。これを機に、交流が始まった。

同教会は今年、この団体から、個別配送に加え、希望者が直接会場に足を運び、食料品や生活必需品を受け取る「フードパントリー」の実施の意向を聞いた。一食推進委員会のメンバーから会員に物資提供の協力が呼びかけられ、多くの食料品や日用品、衣料品などが寄せられた。

当日、会場には食料品のほか、タオル、洗剤、衣類、台所用品などの生活必需品が並んだ。事前に予約した120世帯の親子らが会場を訪れ、希望する品を手に取り、スタッフに感謝の言葉を述べた。

同教会では、この取り組みをきっかけに、「一食を捧げる運動」の啓発用ニュースレター『wakachiai(わかちあい)』を1500部作製。同運動に関する庭野日敬開祖の言葉や二平貴代教会長のメッセージ、一食推進委員の声、「フードパントリー」の報告などを掲載し、会員に届けた。今後、隔月で発行する予定だ。現在、次回の「フードパントリー」に向け、支援物資の提供の協力が呼びかけられている。

一食推進委員会の副委員長(73)は、「コロナ禍で苦しい生活を強いられている方々に喜んで頂けたことが有り難い。『にいがたお米プロジェクト』と協力し、地域に根差した支援活動を続けていきたい」と話している。

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