庭野平和財団 コロナ後の社会を考える連続セミナーを企画 6月22日から
庭野平和財団は、新型コロナウイルス禍により明らかになった社会の課題について識者と市民が共に考える連続セミナー(全4回)を6月22日からオンラインで開催する。セミナーのテーマは『新型感染症が与える影響と市民社会』。IIHOE「人と組織と地球のための国際研究所」が運営に協力する。
同ウイルス感染症の流行は、経済活動や市民生活に大きな影響を与えている。とりわけ、これ以前から厳しい生活を強いられていた人や経済的に困難を抱えている家庭は、その影響を強く受けており、健康で文化的な最低限度の生活もできない危機に立たされている状況だ。
22日に行われるセミナーの第1回では、生活困窮者や路上生活者の支援に取り組む一般社団法人「つくろい東京ファンド」の稲葉剛代表理事と、コロナ禍での若者への影響を調査している、子どもの貧困対策センター・公益財団法人「あすのば」の小河光治代表理事が現状を報告し、必要な取り組みを提示する。
第2回(7月15日)は、先の社会的課題を解決していくために、支援団体を支える助成機関の役割について、社会福祉法人「中央共同募金会」の阿部陽一郎理事と一般社団法人「全国コミュニティ財団協会」の石原達也常務理事が発表。第3回(8月5日)は宗教者の役割、対応について、公益財団法人「全日本仏教会」の戸松義晴理事長と公益財団法人「日本YWCA」の西原美香子業務執行理事が出演する。第4回(8月7日)では、第1回から3回までの進行役を務めるIIHOEの川北秀人代表が、各セクターの連携について解説する予定だ。
セミナーを企画した庭野平和財団の高谷忠嗣専務理事は、「新型コロナウイルスの影響を特に強く受けているのは、非正規雇用で働く人、以前から貧困状態にある人、路上生活者などです。誰もが安心して暮らせる社会をつくるには、困難や課題を抱える人の現状や課題を知り、解決していくことが欠かせません。セミナーが、今後の社会のあり方を考える一助となれば」と語る。
セミナーの開催時間はいずれも16時半~18時まで。申し込みは、庭野平和財団ウェブサイト https://www.npf.or.jp/promote_peace/20200612.htmlから。